English

講演プログラム

10:00-10:05開会挨拶
10:05-10:20
「J-OCTAの最新機能と今後の開発ロードマップ」
株式会社JSOL
小沢 拓
J-OCTA最新版の機能と今後のリリース計画などをご紹介します。
10:20-11:20
  • 基調講演
「Hybrid Particle Field Molecular Dynamics Simulations: Method Development and Applications」
山形大学 工学部 教授
Giuseppe Milano 様
Current developments and coarse-graining schemes aimed to achieve models retaining molecular specificity will be described. To this aim, models combining particle and continuum representations are proposed. In particular, descriptions based on combination of molecular models and field theory or molecular models and finite elements methods (FEM) will be described. Hybrid models, due to their computational efficiency, are gaining popularity (for recent reviews). The hybrid particle-field technique combines molecular dynamics (MD) and self consistent field theory (SCF). The main feature of the hybrid MD-SCF method is that the evaluation of the nonbonded forces between particle pairs is replaced by an evaluation of an external potential dependent on the local density. This framework allows to develop coarse-grained models with chemical specificity but at the same time, using an efficient parallelization scheme, opens the possibility to simulate large-scale systems. Current developments and several applications of MD-SCF technique, ranging from self-assembled structures to polymer melts, to rational design of polymer composites and a microscopic description of macroscopic properties will be described.
11:20-11:50
「機械学習によるブロックコポリマーの物性推算」
東ソー株式会社 ファンクショナルポリマー研究所 副主任研究員
坂下 竜一 様
ブロックコポリマーのミクロ相分離構造は弾性率等のマクロな物性に大きな影響を与える。動的平均場法・散逸粒子動力学(DPD)などによるシミュレーションは、ミクロ相分離構造について重要な洞察を与えてくれるものの、計算負荷の観点から網羅的スクリーニングを行うには困難があった。今回、我々はブロック共重合体の弾性率を散逸粒子動力学(DPD)と有限要素法により計算した上で、その結果を教師データとして機械学習を検討した。これにより、共重合組成及び相互作用パラメータから高精度かつ短時間で弾性率を算出することが可能となった。
11:50-13:00昼食
13:00-14:00
  • 基調講演
「粗視化分子動力学モデルのナノ構造材料解析への応用」
関東学院大学 理工学部理工学科機械学系 准教授
柳生 裕聖 様
ナノテクノロジーのブレークスルーを生み出す技術としてナノ構造材料が挙げられる。ナノ構造材料にはナノ粒子を含むナノコンポジット材料や二重らせんDNA分子を用いるDNAオリガミ技術を用いたDNAナノ構造体があり,これらの微細構造と力学的性質の関係を把握することが重要である。しかしながら,このような材料の強度や剛性を解析は,原子を1つのビーズとして扱うフルアトム分子動力学モデルでは時間的制約により実用的ではないため,粗視化モデルの利用が有用となる。本講演では我々これまで検討したなかから,粗視化モデルを用いたナノコンポジット材料,MEMS用レジスト材料,2重らせん螺旋DNA分子の解析例を紹介する。
14:00-14:30
「大規模全原子MDシミュレーションによるフェノール樹脂の構造物性相関解析」
住友ベークライト株式会社 研究開発本部 コーポレートR&Dセンター 主任研究員
首藤 靖幸 様
熱硬化性樹脂の一種であるフェノール樹脂は多くの産業分野で使われている高分子材料であるが、硬化後は溶剤不溶・不融なネットワーク構造を形成するため、構造と物性に関する理解は十分に進んでいない。したがって、材料開発・材料設計における種々の問題を解決する上で、計算機の活用が望まれている。 本研究では、スーパーコンピュータ上で擬似的な化学反応を伴うMDシミュレーションを行ない、フェノール樹脂の架橋構造をモデリングし、機械特性発現メカニズムの解析を検討した。また小角X線散乱や中性子散乱実験との連携事例についても報告する。
14:30-15:00休憩
15:00-15:40
「J-OCTAに関するR&D報告」
株式会社JSOL
新田 浩也
JSOLで進めているR&Dの報告を3件行う。
まずスケール間連携に関する2件の報告を行う。FMO-MP2法はファンデルワールス力を考慮した第一原理計算手法として知られている。この手法では効率的かつ定量的に分子間相互作用を見積もることが可能であり、これを利用し、第一原理から散逸粒子動力学(DPD)法の入力パラメータとなるχパラメータを決定可能である。いくつかの系に適用した結果について紹介する(立教大学との共同研究)。
2つ目は第一原理計算と分子動力学(MD)計算の連携について報告する。第一原理計算手法の1つである密度汎関数法からMD計算で用いる力場パラメータを決定する方法と、有機-無機界面のMD計算に適用した結果について報告する。
3つ目は高分子のレオロジーに関するものである。絡み合い高分子のレオロジー特性を予測する様々な分子論的モデルが提案されている中、スリップスプリングモデルを適用したDPD法が注目を集めている。このモデルでは高分子の溶融状態のレオロジー特性を再現でき、今後、ナノ粒子を含む系や高分子ブレンド系へ展開が期待される。
講演ではJ-OCTA/VSOPを用いた絡み合いDPD計算の結果を報告する。
15:40-16:10
「粗視化モデル分子動力学による粘着剥離シミュレーションの研究」
リンテック株式会社 研究開発本部研究所 製品研究部 プロセス開発室 主幹研究員
岩方 裕一 様
粘着テープは貼合する対象物に対して圧力をかけることで接合される接着材料の一種であり、多くはゆるやかに架橋されたTgより高い状態の高分子材料と、PETや紙などの基板材料とを積層した構造からなる。粘着製品の接着強さの評価には様々な手法があるが、その中でも一般的な手法として用いられる剥離(peel)試験がある。この手法は界面の結合エネルギーの大きさに加えて、材料の弾性率など機械特性も大きく影響することが知られている。本発表では、剥離過程における粘着材料の挙動と接着強さとの関係について、粗子化分子動力学シミュレーションを用いて解析した結果を紹介する。
16:10-16:30休憩
16:30-17:30
「J-OCTA V4.0 機能紹介」
株式会社JSOL
大畠 広介
本年、弊社は、J-OCTA Ver.3.0を3月にリリースし、7月にはVer.3.1をリリースした。
本講演では、最新バージョンでの新機能を紹介するとともに、次期バージョンJ-OCTA Ver.4.0に向けて現在進行している開発内容について説明する。
17:30-17:35閉会挨拶
17:45-19:30懇親会
  • ※プログラム内容は、予告なく変更する場合がございます。

J-OCTAユーザー会議 2017
参加お申し込み受付を終了いたしました

多数のお申し込み、ありがとうございました

●参加お申し込みに関するお問い合わせは こちら

ページトップへ