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材料解析 第一原理電子状態計算ソフトウェア Siesta

[解析事例] 分子間相互作用の計算

目的と手法

DFTソフトウェアSIESTAでは、分子間力を考慮した相互作用の計算が可能です。
ここではS22 Benchmark set[1]として知られる二分子錯体の相互作用エネルギーについてSIESTAに実装されている種々のVan der Waals汎関数のテスト結果を紹介します。

図1.ベンチマークに用いた22の分子性錯体 図1.ベンチマークに用いた22の分子性錯体

解析結果

SIESTAに実装されているVDW汎関数、DRSLL[2]、LMKLL[3]、KBM[4]、C09[5]、BH[6]、VV[7]とGrimmeの分散力補正[8]を用いたPBE-D汎関数のS22ベンチマークテストの結果です。

基底関数はDZP(Double-Zeta+Polarization)を用いて、Counterpoise補正を行った相互作用エネルギーを参照値(CCSD(T)/CBS CP)と比較しました。参照値との誤差を計算し、絶対誤差の標準偏差(SDEV)と平均二乗誤差(MAE)を用い、A,B,Cのカテゴリごとに評価した結果が図2です。

図2. S22ベンチマークテスト結果 図2. S22ベンチマークテスト結果

引用
  • [1] P. Jurecka, J. Sponer, J. Cerný, and P. Hobza, Phys. Chem. Chem. Phys. 8, 1985 (2006).
  • [2] H. Rydberg, M. Dion, N. Jacobson, E. Schröder, P. Hyldgaard, S.I. Simak, D.C. Langreth, and B.I. Lundqvist, Phys. Rev. Lett. 91, 126402 (2003).
  • [3] K. Lee, É.D. Murray, L. Kong, B.I. Lundqvist, and D.C. Langreth, Phys. Rev. B 82, 81101 (2010).
  • [4] J. Klimes, D. Bowler, and A. Michaelides, J. Phys. Condens. Matter 22, 22201 (2010).
  • [5] V.R. Cooper, Phys. Rev. B 81, 1 (2010).
  • [6] K. Berland and P. Hyldgaard, Phys. Rev. B - Condens. Matter Mater. Phys. 89, 1 (2014).
  • [7] O.A. Vydrov and T. Van Voorhis, J. Chem. Phys. 133, 1 (2010).
  • [8] S. Grimme, J. Comput. Chem. 27, 1787 (2006).

事例一覧

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