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スポット溶接ソリューションSolution
自動車製造のためのスポット溶接ソリューション

溶接シミュレーションで生産ラインを効率化する

製品組み立て管理に苦労されていませんか?

高まる樹脂複合材の需要

車両製造におけるSUB ASSY、ASSYの接合技術として、スポット溶接はもっとも普及した技術の1つです。
部品の規格化が進んだ自動車製造においては素材の形状や厚さの制約が少ないため、接合速度が速い、技術がシンプルで母材への影響が少ない、仕上がりがきれい、などメリットが多いことが多用される理由です。
また、安全性が高く自動化が進んでいるため、生産性が高いことがライン生産に適しています。

しかし、他の接合方法と同じように、接合後の組み立て寸法精度を確保するためには、トライアンドエラーによって接合条件を決めていくことが必要です。
スポット溶接は、接合強度を高めるために打点数が多くなるため、その数や位置が公差基準位置における変形にどのように影響するかを考慮した工程設計が課題となります。また、工程設計後に公差基準を外れるような場合には、その対策として治具で調整することが多くなります。治具調整は対策方法としては比較的簡便ですが、工程変更や治具作成費が嵩むなどコストを増大する要因になります。

車両製造ではこのようなコストを削減するため、シミュレーションによる設計時の対策検討が進んでいます。しかし、溶接工程へのシミュレーション適用は実機条件の再現性やソフトの機能不足などの要因で、これまでは実用的な対策としては実施されていませんでした。

設計工程での不具合対策から生産ライン平準化へ

車両の生産ライン設計において、スポット溶接の工程設計にシミュレーションを用いると、SUB ASSY、ASSYの寸法精度の検討が可能になるばかりか、溶接前後の工程と連携した最適な製造ライン設計が可能になります。

たとえば、接合工程の前工程のプレス成形では単品の製品精度が求められますが、その精度を守ったとしてもASSYで精度が確保される保証はありません。単品の公差内のばらつきがASSY品質を左右することがあるからです。こうした検討が工程設計時に行えると、工程をまたいだ意思入れも可能になります。また、組み立ての工数を現状より短くできる接合条件が見つかれば、後工程の設計工数を確保する余裕も生まれます。

このように溶接位置や治具配置、施工順序などの溶接条件を換えて接合工程での組み立て精度の最適解を見つけ出すことは、他の工程を含めたライン設計の応用を可能にするのです。

スポット溶接へのCAE適用が進むメリット
  • ・机上で多数のケースが検討できる
  • ・量産のばらつきを考慮した分析ができる
  • ・溶接工程設計の自由度が上がる
  • ・溶接前後工程と連携して最適な製造設計ができる
  • ・客観的情報により企業間の連携がスムーズになる
スポット溶接へのCAE適用が進むメリット

溶接シミュレーションの適用・機能向上が進んでいます

スポット溶接のシミュレーションでは、治具クランプ、電極の加圧、溶融という機材の動作も含めた再現をしないと、十分な精度が得られません。そのうえ、多数の打点の計算を実用的な時間で計算できないと、打点順序などの組み合わせを検討することができません。

JSOLの溶接ソリューションでは、上記の接合条件と計算時間の両方を満たした解析手法を採用しているため、打点数の多いスポット溶接に対しても短時間での変形シミュレーションを可能にします。また、何十点という打点のある組み立て順序や治具の配置を簡単に設定できるユーザーインターフェースを備え、施工条件を変更した解析データを作成する環境を整えました。その結果、溶接工程設計を事前に様々な条件で試すことができるようになりました。

こうした技術を活用することで、変形要因の根本対策や最適な溶接順序の探索、治具配置の効果やタクトタイムの確認も可能になりました。

プレス工程を引き継いだ組み立て寸法精度
治具位置の設計

アセンブリ品の品質は、接合工程だけで決まるとは限りません。
接合工程の前工程である、プレス工程の単品結果を用いてアセンブリ品の変形を検証することで、プレス工程か、溶接工程のどちらでの対策が有効か、生産ライン全体の検討が可能になります。

ライン運用に適した計算手法
ライン運用に適した計算手法

継手ごとに溶接変形をデータベース化し、計算時間を格段に速くする手法を用いています。
大阪大学で開発された固有ひずみ法をスポット溶接にも拡張しました。部品間の隙や溶接ガンによる加圧も考慮した溶接変形がすばやく解析できます。

変形要因の根本対策
変形要因の根本対策

変形の大きい箇所が、どの溶接位置の影響により発生しているかを知ることができます。
溶接手順を順番に追いながら変形量がどのように変わっていくか見ることができるため、問題点の把握が早くなります。
試作を繰り返す工数や費用を削減できます。

最適な溶接順序を探索
最適な溶接順序を探索

組付け製品の変形が一番小さくなる溶接順序を知ることができます。
溶接手順のあらゆる組み合わせを短時間で計算し、変形の小さくなる手順を自動で見つけ出します。

治具位置の設計
治具位置の設計

治具をどの位置に配置するか、製品の変形に対する治具の効果を知ることができます。
溶接手順を順番に追いながら,変形量がどのように変わっていくか見ることができるため,変形が大きくなる手順の近くに治具を配置することで、変形が抑えられることが確認できます。

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