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講演プログラム

09:50-10:00開会挨拶
10:00-10:30
「J-OCTAの最新機能と今後の開発ロードマップ」
株式会社JSOL 小沢 拓
J-OCTA最新版の機能と今後のリリース計画などをご紹介します。
10:30-11:30
  • 基調講演
「高分子の結晶化とコンピュータ・シミュレーション」
山口大学 理工学研究科 教授
山本 隆 様
コンピュータ・シミュレーションの応用は、高分子科学のあらゆる分野で急速な広がりを見せている。海外では多くの書籍が出版されてきたが、日本では高分子シミュレーションに特化した書籍はほとんど見られない。そういった中、今春に出版されたマルチスケール・モデリングツール(OCTA)の活用事例集(日本語版、英語版)では、高分子分野での様々なシミュレーション事例が紹介されている。ここでは、テーマを高分子結晶化のシミュレーションに絞ってその概要を紹介する。近年、高分子結晶化のシミュレーションも大きな関心を集めている。演者は、2009年のレビューで、2008年くらいまでの研究を概観したが、本講演では、主にそれ以降の研究の進歩を紹介したい。
11:30-12:15
「Multiscale modeling scheme to connect molecular dynamics to virtual material characterization and structural analysis」
〜ミクロ構造の影響を仮想材料の特性評価や構造解析に反映するためのマルチスケールモデリングスキーム〜
Mr. Philippe Hebert, Product Manager, e-Xstream Engineering
New material development requires to understand and master behavior happening at the molecule level. However to evaluate the influence of material choices on the final application performance several scales must be considered and connected through simulation, from molecule level, to microstructure up to macroscopic structural level. This presentation will show the several homogenization technologies developed by e-Xstream engineering for multi-scale modeling of multi-phase materials, covering mean-field and finite element based homogenization. Structural analysis of advanced material structures such as reinforced plastics and composites parts will be further discussed, highlighting the paramount influence of lower scales on final part performance.
12:15-13:15昼食
13:15-13:45
「電子写真材料用シミュレーション技術の開発と適用事例」
富士ゼロックス株式会社 研究技術開発本部 基盤技術研究所 研究主査
世古 丈裕 様
電子写真システム(複写機)に用いられる機能性材料の分子構造・物性解析のための弊社におけるシミュレーション技術開発とその適用事例について紹介する。内容は以下の3事例である。@全原子分子動力学法によるトナー樹脂の分子運動性解析、AKremer-Grest粗視化分子動力学法による架橋高分子構造と力学特性の解析、Bフラグメント分子軌道法による有機電荷輸送材料の電子物性計算技術開発。
13:45-14:15
「平均場理論によるdirected self-assembly(DSA)のコンピュータシミュレーション
 〜hole shrinkとpitch-multiplication〜」
旭化成株式会社 基盤技術研究所 研究員
岩間 立洋 様
近年、半導体の微細加工のターゲットは10数ナノメートルに至っており、従来のリソグラフィ技術の延命に限界が近づいている。そのため次世代リソグラフィの開発が活発に行われており、自己組織化材料であるブロックコポリマーを用いたDirected self-assembly(DSA)が注目を浴びている。DSAのアプリケーションとして、hole shrink、またはpitch-multiplicationが期待されているが、課題として欠陥と位置精度が残っている。本発表は、平均場理論のSelf-consistent field theory(SCFT)を用いて、ガイドホール内のモルフォロジーや欠陥発生確率を計算した。また、欠陥を修復するのにかかるkinetic barrier やDSAの位置精度の計算結果も紹介する。
14:15-14:45
「多成分系に対応した粘弾性相分離シミュレータの開発」
東亞合成株式会社 基盤技術研究所
飯田 優羽 様
粘弾性相分離では、少数相がドロップレットとなる通常の高分子-高分子系の相分離とは異なり、高分子濃厚層が少数であってもネットワーク構造となる特徴的な構造を示す。発表者の知る限り、これまでの粘弾性相分離の研究は実験、シミュレーションともに2成分系で温度クエンチにより引き起こされるものに限られている。しかし、同様の現象は重合反応によっても起こりうることが容易に想像され、興味深い。本報告では、多成分系に拡張したモデルの詳細と、シミュレーション結果について報告する。
14:45-15:15休憩
15:15-15:45
「粗視化分子動力学から見たフィラー充填ゴムの補強とヒステリシスの発現メカニズム」
横浜ゴム株式会社 研究本部 課長代理
小島 隆嗣 様
粗視化分子動力学によるフィラー充填ゴムの繰り返し伸張解析を実施した。フィラー・ポリマー間の相互作用を適切に設定することで、実験で観測される繰り返し伸張の特徴を再現できることを確認した。計算結果の分子鎖を解析することで、フィラー・ポリマー間の相互作用によりポリマー相の性質が変化することで補強メカニズムが発現していることが分かった。また、繰り返し伸張によるヒステリシスロスの減少と応力の緩和は、伸張によりフィラー間のポリマー経路が変化することに起因していることが分かった。また、フィラー構造と力学特性の関係も併せて調査した結果、凝集構造の場合は、ポリマーを介したフィラー同士の結合により剛性が増加することがわかった。
15:45-16:30
「INNOVATIVE SOLUTIONS FOR MATERIALS DESIGN. SIESTA: READY FOR THE INDUSTRY」
〜 第一原理ソフトウェアSIESTAのご紹介 〜
Mr. Ander De Bustos, CEO, Simune Atomistics S.L.
Dr. Monica Garcia-Mota, Simulations Manager, Simune Atomistics S.L.
SIMUNE's innovative solutions successfully serve the needs of leading industrial, academic and research customers in a variety of applications such as semiconductors, energy storage, catalysis, chemicals and other technological applications.
SIESTA is both a method and its computer program implementation, to perform efficient electronic structure calculations and ab initio molecular dynamics simulations of molecules and solids. SIESTA is under continuous development since it was first published and is currently used by thousands of scientists worldwide. Its original and innovative approach, able to handle large-scale systems, has even inspired the development of other atomistic codes.
SIMUNE's products and services, jointly with JSOL in Japan, offer the Industry the opportunity to use the SIESTA code in a professional environment, with specific services and products to use it efficiently, and to facilitate both an atomistic and a multi-scale approach to the modelling of materials.
16:30-16:50休憩
16:50-17:50
「J-OCTA V3.0 機能紹介」
株式会社JSOL
J-OCTAの最新機能をご紹介いたします。また、次期リリース予定のJ-OCTA V3.0に向けて現在進行している開発内容につきましてご説明いたします。
17:50-18:00閉会挨拶
18:10-19:40懇親会
  • ※プログラム内容は、予告なく変更する場合がございます。

J-OCTAユーザー会議 2016
参加お申し込み受付を終了いたしました

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