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EV/HEVのためのCAE Solution 設計データドリブン

CAE × 機械学習で実現する設計のデジタルツイン

設計業務のフロントローディングとCAE

設計業務のフロントローディングとCAE

日本の開発業務の DX は海外と比較して遅れていると言われています。これは、2D図面から 3Dモデルへの置き換えが進んだ海外とは異なり、日本のものづくりはいまだに 2D図面が中心であることが原因です。

設計至上主義の海外は、開発の上流から下流に向かって情報が流れるため、データを受け渡しやすく、シンプルに DX を実現できます。一方、日本は複数部門によるチーム開発であり、部門間の情報の流れが複雑であることからカスタマイズが非常に多く、DX実現のための IT化は複雑かつ高コストになる傾向があります。

日本の開発業務でも CAE は利用されていますが、開発業務の現場では、製品全体構造を決定する概念設計や部品形状を決定する詳細設計でも、もっと CAE を活用したいというニーズがあります。しかし、現在主流の 3D-CAE は、その実施に 3Dモデルが必要であり、まだ 3Dモデルのない概念設計や詳細設計といった設計段階の前半では使用できず、これがCAEによるフロントローディングの現状と言えるでしょう。

設計業務のフロントローディングとCAE

求められるのは設計方針を決めるためのCAE

製品 QCD(Quality・Cost・Delivery)の大枠は開発業務の最上流である概念設計や詳細設計の前半で決まります。しかし、3Dモデルが固まってくるのは詳細設計の後半であり、どうしても CAE の実行は詳細設計の後半以後になります。

そのため、解析結果から設計の問題を発見し、本来は抜本的な設計変更が最適な対応策だと判断される場合でも、詳細設計の後半では時間的余裕がなく妥協的な対応策を選択せざるを得なくなります。また、更なるフロントローディングの実現には、詳細設計の前半において製品全体構造や部品形状を検討できるCAEが必要です。

設計者CAEの登場とその課題

設計者CAEの登場とその課題

設計者CAEとは、設計者が自ら設計段階でシミュレーションをおこなうことです。この方法を導入すると、設計段階で製品構造や部品形状の作り込みが可能になります。

最近では、3D-CADに解析機能が搭載されたり、3Dモデルの扱いに加え簡素化した解析機能を搭載した設計者向け3D-CAEが登場するなど、設計者が 3Dモデリングをしながら強度や振動などのシミュレーションができるソフトウェアが増えています。

世の中に広まりつつある設計者CAE ですが、課題もあります。例えば、解析担当者向けの高度な 3D-CAEと比較して性能を抑えた設計者向け3D-CAEは、計算結果の精度が大きく下がります。その結果、従来 3D-CAE が担ってきた試作・実験に代わるバーチャル評価を行うには、「3D-CAD」「解析者向け3D-CAE」「設計者向け 3D-CAE」の3つのソフトウェアが必要となり、導入のハードルが高くなります。

設計者向けCAEの特徴設計者向けCAEの特徴

機械学習を活用したデータ駆動型設計

CAE は開発業務を効率化するためのツールであり手段です。必ずしも設計者がCAEを活用して設計しなければならないわけではありません。

日本では、設計者からの依頼に基づいて解析担当者が解析を実行している企業が多いです。これは、3D-CAE は高度な専門知識の習得とツールの複雑な操作や設定を覚える必要があると共に、計算に非常に時間がかかるためです。また、解析担当者が実行した解析のデータはファイルサーバーに保存されているものの、他者が利用できるように体系化して保存している企業はほとんどありません。そのため、解析担当者が実行した解析のデータは、ほとんど再利用・活用されていません。

JSOL が提唱するデータ駆動型設計は、この解析担当者が実行した解析結果を活用し、結果データから機械学習/深層学習を使って学習データに変換し、設計者が活用することを目指します。

データ駆動型設計のイメージデータ駆動型設計のイメージ

データ駆動型設計は様々な課題に応用可能

CAE には、構造解析、流体解析、熱伝導解析、樹脂流動解析、プレス成型解析等があります。
それぞれの結果データに対して機械学習を実行することで、開発業務の上流において、

  • ・軽量化と剛性確保
  • ・振動対策
  • ・コストダウンと強度確保

など、様々な視点で検討中の製品構造や部品形状に対する性能や成形性の予測が可能になります。

適用可能な事例
  • ・類似形状検索 : 部品形状の特長を抽出して、その特徴が一致する部品を探す
  • ・性能予測 : 部品の長さ・高さ・幅を指定して、ヤング率×荷重のたわみ量をカラーマップで表示
  • ・プレス成形の異常検知 : 部品形状と材質から、プレス成形の難易度と成形異常発生予測箇所を表示

機械学習の導入によって、旧製品の解析データを活用した設計上のパラメーター検討や、PLM(Poduct Life Management:製品情報管理)データ活用による設計段階でのコストシミュレーションなど、下図のようなデータ駆動型設計による製品開発を実現いただけます。

データ駆動型設計で変わる製品開発データ駆動型設計で変わる製品開発

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