Moldex3Dの機能
樹脂製品の設計から射出成形工程の最適化、特殊成形に至るまで
さまざまな場面で活用できるMoldex3D
Moldex3Dは、設計現場で求められる樹脂流動解析のあらゆるニーズに対応できるよう、流動や保圧、冷却、変形(ソリ)などの基本解析機能に加え、多様なオプション機能を備えています。
特に、高度な3Dメッシュ技術をベースに繊維配向や粘弾性などの解析ソルバー、FEA(構造解析(有限要素法))とのインターフェイス、ホットランナーなどの成形プロセスのシミュレーションツール、圧縮成形やFoam Injection Molding(微細発泡樹脂射出成形)などの特殊成形手法に対応したモジュールが特長です。
基本機能
主な機能
-
- ウェルドラインの予測
- 流動パターンによるウェルドライン発生位置や温度、キャビティ内でのエアーの巻き込みなどを予測します。
-
- 金型冷却解析
- 金型及び冷却回路による冷却効率の評価が可能です。
-
- 変形解析
- 冷却効率、繊維配向等の影響を考慮し、精度良く変形状態を予測します。また、変形状態を出力し構造解析との連携も可能です。
-
- 微細構造成形解析
- Moldex3Dでは、精密なメッシュモデルにより微細構造を持った成形品に対する解析が可能です。
-
- ベント解析
- 金型内部の空気抵抗を考慮したベント解析やベント溝を考慮した解析が可能です。
-
- ヒケ評価
- 厚肉部の体積収縮によるヒケ予測が可能です。また、反対にオーバーパックの発生エリアの予測も可能です。
基本機能一覧
- +流動解析
-
- ・ウェルドラインの予測
- ・エアトラップの予測
- ・ショートショットの予測
- ・ゲート位置の確認
- +保圧解析
-
- ・保圧時に必要な型締め力予測
- ・体積収縮が発生する部分の予測
- ・ゲート固化時間の予測
- ・ヒケの予測
- +冷却解析
-
- ・製品冷却解析
- ・金型冷却解析
- ・冷却チャネルネットワーク解析
- ・非定常冷却解析
- +反り(変形)解析
-
- ・製品形状の評価
- ・冷却システムの評価
- ・繊維配向の影響の評価
- ・残留応力の影響の検討
特殊成形機能
主な機能
-
- Foam Injection Molding(微細発泡樹脂射出成形)
- Moldex3Dは、樹脂充填時の発泡およびセルの成長を正確に予測します。気泡サイズと密度を考慮し、保圧時の収縮予測から反り変形結果の予測も可能です。微細発泡樹脂射出成形工程の成形条件の最適化と成形不良の削減に役立ちます。
-
- アニーリング
- アニーリング(熱処理)とは、成形後に行う加熱処理です。熱可塑性樹脂の成形品の残留応力を取り除くことができます。Moldex3Dでは、アニーリング工程における成形挙動の予測や成形条件の最適化が可能です。
-
- 圧縮成形
- Moldex3Dは、射出成形以外に圧縮成形に対応しています。Moldex3Dの圧縮成形モジュールは、キャビティ圧力や体積収縮に影響する遅延時間、圧縮ギャップ等の主要成形条件の影響をシミュレーションし、不具合の予測や成形条件の最適化が可能です。
-
- 粉末成形解析
- 金属射出成形(MIM/PIM)における樹脂内部の粉末挙動を予測できます。樹脂流動時における粉末濃度分布が確認ができ、それによる外観不良等の予測が可能です。
-
- 流体アシスト成形解析
- ガスや流体アシスト成形におけるガスや流体物の状態が可視化でき、それらの注入のタイミング等の成形条件の最適化や残存肉厚の確認が可能です。
-
- RTM解析
- RTM成形における繊維マットタイプや配向による樹脂の浸透率を考慮した解析が可能です。また、VaRTMなどのベントによる境界条件を考慮した充填状態の予測が可能です。
特殊成形機能一覧
- +モールディング モジュール(オプション)
-
- ・Multi Component Molding(MCM:多色インサート成形)※標準機能(eDesign Basicを除く)
- ・Gas Assist (GAIM:ガスアシスト成形)
- ・Water Assist(WAIM:流体アシスト成形)
- ・Injection Compression Molding(射出圧縮成形)
- ・Co-Injection(サンドイッチ成形)
- ・Bi-Injection(共射出成形)
- ・Encapsulation(IC封止)
- ・Underfill(アンダーフィル)
- ・Foam Injection Molding(微細発泡樹脂成形)
- ・Powder / Metal Injection Molding (PIM/MIM 粉末成形)
- ・Compression Molding (圧縮成形)
- ・加飾成形(IMD:In-Mold Decoration)
- ・PU化学発泡成形
- ・Resin Transfer Molding(RTM)
高度な機能
主な機能
-
- Fiber(繊維)
- 3次元解析で繊維配向分布を高精度に捉えます。また、繊維強化樹脂部品成形時の異方性機械特性を考慮することにより、“そり”を予測します。さらに、Moldex3D独自開発のアルゴリズム「iARD」を用いることにより、短繊維から長繊維まで、さまざまな繊維の配向予測や破断後の繊維長分布、繊維濃度を精度よく予測します。
-
- コアシフト(流体構造連成)
- Moldex3Dでは、コア(インサートパーツ)の変形を考慮しながら充填状態を予測できます。さらに、インサートパーツの変形状況を確認しながら、充填圧や射出速度、時間などの調整、ゲート位置の最適化が可能です。
-
- 3D Coolant CFD(3D冷却解析)
- 冷却媒体を流体として取扱い、CFD(Computational Fluid Dynamics:計算流体力学)計算を行います。冷却管内における表面の粗さを設定することにより、冷却媒体の流量及び圧力損失を高精度に再現します。また、冷却媒体の流れを動画で確認することにより、より詳細な冷却回路の検証が可能です。
-
- 金型変形解析
- 樹脂流動圧によるインサート変形予測や金型変形解析が可能です。
※ 金型変形解析には「STRESS」のオプションが必要です。
-
- レンズ成形解析
- 樹脂レンズの成形プロセスを考慮したレンズ特性評価が可能です。また、干渉縞や屈折率の評価が可能であり、Moldex3Dの結果をレンズ特性解析ソフト(CODE-V)へ出力して評価できます。
J-OCTA関連事例:樹脂 複屈折のためのマルチスケールシミュレーション
-
- 高度なホットランナー解析
- ホットランナーにおけるバルブピンの摺動を考慮した樹脂流動挙動の可視化が可能です。また、ホットランナーのマニフォールドやヒーティングコイル、ゲートブッシュ等の様々な部材の熱特性を考慮したより高度な熱解析が可能です。
高度な機能一覧
- +計算 モジュール(オプション)
-
- ・Fiber(繊維配向、繊維破断解析)
- ・Viscoelasticity(粘弾性解析)
- ・STRESS(応力解析)
- ・3D Coolant CFD(3次元冷却解析)
- ・Annealing(アニーリング解析)
- ・Optics(光学解析)
- ・Core Shift (コアシフト(FSI:流体構造連成))
- +インタフェース(オプション)
-
- ・FEA Interface(FEAインタフェース)
- ・Micromechanics Interface (Digimat, Converse インタフェース)
- ・Moldex3D Digimat-RP
- +その他
-
- ・Expert(DOE: 実験計画法)
- ・Advanced Hot Runner(ホットランナー)
- ・3D Cooling Channel Designer(3次元冷却管設計ツール)
CADとの連携
CADとの連携 機能一覧
- ・SYNC(eDesignとProfessionalのプロダクトに対応。連携可能なCADソフト:Solidworks、NX、Creo)
- ・CADドクター
射出成形機との連携
Moldex3Dでは、実成形と解析のギャップを無くし、よりシームレスに評価頂けるように成形機との連携に関する開発に取り組んでおります。詳細は下記を参照ください。
紹介動画
クラウドサービス
-
- Material Hub Cloud(MHC)
- Moldex3Dが新たにリリースするクラウド樹脂材料データベースです。
材料物性の詳細情報の確認、代替材料の検索、材料選択ガイダンス、材料フィッティング機能など様々な機能をご利用可能です。
-
- Moldiverse
- Moldex3Dが2023年より新たにリリースするパブリッククラウドによるMoldex3Dのクラウドサービスです。
クラウド樹脂材料データベースであるMHC、スマート成形シミュレーションサービスであるiMolding Hub、学習コンテンツであるUniversityが含まれます。
サービス紹介動画
プロダクト・機能一覧
動作環境
OS |
|
---|---|
CPU |
|
メモリ | 8GB 以上(16 GB 推奨) |
推奨マシン |
|
- ※1.ライセンスサーバーはWindows(64bit)のみで稼働可。
- ※2.32ビットはサポート対象外、Linux は計算リソースのみ稼働。プリ/ポスト、ライセンスサーバー はWindows のみ稼働。
- ※Moldex3Dの開発元は CoreTech System Co., Ltd. です。
- ※記載されている製品およびサービスの名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。