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EV/HEVのためのCAE Solution ライフサイエンス・ヘルスケア

医薬品/医療器械/医療技術のDXをサポートするCAEソリューション

創薬/製剤/医療器械の開発コスト削減と臨床医療技術の高度化

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昨今、医療費抑制の政策により薬価や医療器械の単価引き下げが求められています。そのため、医薬品の開発や医療器械の開発における効率化が必要とされています。 一方で、医療の臨床現場においては、インプラントなどの人体安全性評価、脳震盪リスクなど人体傷害のレベル評価などが重要視され、患者様にとって負担が少なくより安全な医療技術の開発・高度化は常に求められています。

創薬/製剤/医療器械開発/医療の課題解決をCAEでサポート

JSOLでは、医薬/医療における多様な課題解決、技術開発・高度化をサポートする幅広いソリューションをご提案しています。

創薬分野
タンパク質とリガンド(分子)の結合構造の探索や親和性を評価する創薬分野には、精細な分子シミュレーション手法が適しています。
創薬シミュレーション
製剤分野
医薬品としての物性・特性やドラッグデリバリーシステム(DDS)を評価する製剤分野においては、分子シミュレーションの中でもメソスケール手法を利用することでより効率的かつ効果的な検討が可能です。
製剤シミュレーション
医療器械・インプラント分野
ステントやカテーテル、注射針などの医療器械、人工関節などのインプラント開発には、医療画像を用いたリバースエンジニアリングと構造解析、流体・構造連成解析を組み合わせた設計検討が有効です。
人体傷害分野
人体モデルを用いたシミュレーションによって事故時の脳震盪リスクなど人体傷害評価を行うことができます。
人体モデルシミュレーション
創薬/製剤/医療機器開発/医療分野CAE

創薬シミュレーション

J-OCTAには、理化学研究所を中心に開発している分子動力学(MD)エンジンGENESISのためのモデリングツールGENESISモデラが含まれています。GENESISは大規模な並列計算やGPUに対応しており、大規模モデルの高速計算が可能です。また、レプリカ交換法を用いたタンパク質とリガンド(薬剤)の結合構造の効率的な探索や、結合親和性を評価するための自由エネルギー計算など、優れた機能を有しています。

タンパク質の分子構造を、PDBなどのデータベースや最近であればAlphaFold2のようなAI技術を用いて取得した後に、生体分子の計算に適した力場パラメータを設定、さらに処理を施してMD計算を実行できます。計算後は、描画はもちろん、さまざまな結果解析についてもGUI上で簡単に実施できるようになります。

また、最近では低分子だけでなく、中分子〜高分子医薬品へのシミュレーションの適用も求められています。この場合は大きな系の計算が必要となりますが、J-OCTAでは以前から大規模系のマルチスケールモデリングや結果解析に対応していることに加え、GENESISの強みも発揮されます。

J-OCTAで描画したタンパク質 J-OCTAで描画したタンパク質

J-OCTAでモデリングした分子動力学の初期構造 J-OCTAでモデリングした分子動力学の初期構造

製剤シミュレーション

J-OCTAに含まれるメソスケールのシミュレーション手法である散逸粒子動力学(DPD)は、脂質二重膜および混合脂質のベシクル形成、脂質ナノ粒子(LNP)などのシミュレーションに適用できます。LNPはドラッグデリバリーシステム(DDS)として用いることができ、コロナウイルスのワクチンにも適用されました。

図は、DPDでモデル分子を対象に計算された水中のLNPの形状を示しています。両親媒性分子(一本の分子の両末端がそれぞれ疎水性と親水性の性質をもつもの)が溶液中で自発的に形成する集合体からなり、青が疎水基、赤が親水基を示しています。断面図を見ると球の中心にも親水基が集まっていて、その中に薬剤などを入れることになります。

上記のような「ナノ粒子製剤」のほか、「固体分散体製剤」の混和性に関してもDPDを用いたアプローチを適用できます。複数成分を混ぜた際の分散性を、比率を変えて評価することなども可能です。

J-OCTAで計算したLNPの計算例 J-OCTAで計算したLNPの計算例

J-OCTAで計算したLNPの計算例(断面) J-OCTAで計算したLNPの計算例(断面)

ヘルスケア・医療器械開発シミュレーション

医療器具の分野においてもAnsys LS-DYNAによるシミュレーションは有効です。
ステントの性能評価方法の一つにラジアルフォース試験があります。この試験はステントを半径方向に縮径から拡径したときに、半径方向の反力を評価するものです。CAEを用いることでこの荷重を予測できます。また、この時のステントの変形挙動から発生する応力を評価することができ、ステントデザインの最適設計実現に寄与します。

注射針の研究にも構造シミュレーションが用いられています。注射針の抵抗力の予測や皮膚の変形メカニズム分析にAnsys LS-DYNAが用いられています(関西大学・上智大学との共同研究)。

ラジアルフォース線図とステント応力 ラジアルフォース線図とステント応力

注射針の穿刺シミュレーション 注射針の穿刺シミュレーション

医療画像シミュレーション活用

Simpleware Softwareでは、X線CT、MRI、FIB-SEMなどの3次元画像や、非接触3次元測定器から得られる点群データなどから現物モデリングを実現し、高品質なFEデータを各種シミュレーションに活用できます。

CTやMRIデータから人体部位の3Dモデルを作成したり、人工関節など人体に埋め込む機器ののCADデータを人体モデルに位置合わせし合成できます。このようなCAEモデルを作成することで、計測や観察だけでなく、人体に優しく安全で耐久性の高い機器を開発するためのシミュレーションによる評価に利用することが可能です。このような3次元画像を用いたSimpleware Softwareによるリバースエンジニアリングは、様々な医工連携の研究に使われています。

インプラントと左大腿骨近位部骨折のモデル インプラントと左大腿骨近位部骨折のモデル

血管解析画像 血管解析画像

人体モデルシミュレーション

自動車や自転車でのアクシデント・スポーツにおける怪我など、人体に起きる傷害の研究において実験を行うことは困難です。そのため、傷害の程度や発生メカニズムを正確に掴むには、高精度な人体モデルによるシミュレーションが必要不可欠です。

トヨタ自動車様と豊田中央研究所様が共同開発したTHUMS®(Total Human Model for Safety)は、高解像度CTスキャンや文献データを用いて、各部位の形状から物理学的特性に至るまで人体を細部まで忠実に再現している傷害シミュレーションのための人体有限要素(FE)モデルです。THUMS®を利用した「人体の動き」や「人体傷害」の解析は、世界中の研究者の方に活用され、自動車をはじめとする様々な製品の安全性向上に貢献しています。

JSOLでは、THUMS®を用いたAnsys LS-DYNAによるシミュレーションを安心してご活用いただくための様々なサポートを提供しています。

電動キックボードの転倒時傷害解 電動キックボードの転倒時傷害解析

THUMS(r)傷害値評価ツール(IRV)画面 THUMS®傷害値評価ツール(IRV)画面

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