VALIMAT®の特長
衝突解析の複雑な材料パラメーター同定を誰でもわかりやすく
VALIMAT®は、衝突解析で使用される材料カードのパラメーターを材料試験の再現解析によって高精度にフィッティングするソフトウェアです。材料試験を再現するFEモデルを生成し、フィッティングのフローに従って半自動的に材料パラメーターの同定を行います。
VALIMAT®を使用することで、高精度な材料カードの作成を誰でも簡単に行うことができます。また、標準搭載されているテンプレートを利用することで、フィッティングフローを構築する手間を省略し、高度な樹脂材料のモデルのパラメーター同定を実施できます。
高精度なパラメーター同定にかかる工数を削減
衝突解析では、解析モデルのメッシュサイズ、要素タイプ、板厚方向の層数や積分点数などに依存して、数値計算上の応力分布や変形・破断挙動が変化します。
VALIMAT®は、数値計算上の設定をユーザが行い、試験の再現解析モデルを自動生成してフィッティングします。そのため、衝突解析モデルでも利用できる高精度なパラメーター同定が可能です。
また、一般的に材料カードで必要となるパラメーターは、試験データから直接1対1で変換できるものではなく、複数の材料試験から妥当な値を求める必要があります。そのため、精度の高い材料同定を行うには多くの時間や工数を要します。VALIMAT®を活用することで、それらのコストを削減することができます
材料試験を模擬するFEモデル生成
パラメーター同定手順の社内標準化で品質を向上
材料カードのパラメーター数が増え同定方法が複雑化するのに伴い、材料カードの作成はノウハウが必要となります。社内のパラメーター同定手順をVALIMAT®でテンプレート化(標準化)することで、誰でも高精度な材料カードの同定ができるようになります。
また、材料変更時に発生する挙動の差異をCAEで正確に予測するには、各材料の特性を同じ方法で高精度に作成する必要があります。VALIMAT®は、材料変更で生じる変形や破断挙動の差異に対し、どのパラメーターに差異があるのか、その差異はどの試験データをもとにした同定で生じたか、などを辿ることができるため要因分析に利用できます。
材料パラメーター同定のノウハウが十分にない場合でも、標準搭載されているテンプレートを使用することで一般的な樹脂材料のパラメーター同定ができます。専門的な知識がなくても、VALIMAT®によって簡単に材料カードのパラメーター同定をスタートすることができます。
開発元の応力三軸度依存の破断閾値の設定例
半自動的に実行できるフィッティング機能で時間を有効活用
VALIMAT®にはオートフィット機能があり、パラメーター同定のための最適化手順を一度作成すれば、その後は半自動的に計算を実行できます。これにより、例えば、終業後の時間を利用して解析を実行、始業後すぐに計算結果を確認、問題が無ければ衝突解析用の材料カードとしてそのまま出力、といった時間の有効活用が可能です。
また、一般的に高度な材料カードほどパラメーター数が多くなります。試験挙動に合わせようと全パラメーターを最適化計算でフィッティングすると、物理的な意味を無視して合わせ込みをしてしまう懸念があります。VALIMAT®は、材料の変形や破断の近似式に基づき、試験データのどの区間からどのパラメーターを同定するかを適切に選択して段階的に合わせ込むことで、妥当な結果を得ることができます。
オートフィット機能による半自動的な最適化計算
材料近似式(構成則)の例
開発元
VALIMAT®の開発元は 4a engineering GmbH です。
4a engineering社は、プラスチックエンジニアンリングと材料科学を専門に研究開発を進めるオーストリアの企業です。特に動的な材料特性の同定技術に強みをもつ樹脂材料や複合材のエキスパート企業として、動的試験装置(IMPETUS®)や材料パラメーター同定のソフトウェア(VALIMAT®)を開発しています。
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