ホーム > セミナー・イベント > ユーザー会 / 技術交流会 > LS-DYNA & JSTAMPフォーラム > 講演プログラム
:同時通訳
全体セッション ![]() |
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10:00 | 10:15 |
開会のご挨拶 | ||
10:15 | 12:15 |
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12:15 | 13:30 |
昼食 / 展示・ポスター
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マルチフィジックス ![]() |
生産技術1 | 構造物強度 | |
13:30 | 14:00 |
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14:05 | 14:35 |
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14:40 | 15:10 |
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15:10 | 15:40 |
コーヒーブレイク / 展示・ポスター | ||
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生産技術2 | 現物融合CAE | |
15:40 | 16:10 |
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16:15 | 16:45 |
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16:50 | 17:20 |
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17:30 | 19:30 |
懇親会 |
※講演内容および講演者は変更になる場合がございます。
:同時通訳
テクニカルA | テクニカルB | ||
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9:30 | 10:10 |
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10:15 | 10:55 |
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11:00 | 11:40 |
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11:40 | 12:40 |
昼食 / 展示・ポスター
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自動車2 ![]() |
THUMS | 新技術 | |
12:40 | 13:10 |
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13:15 | 13:45 |
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13:50 | 14:20 |
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14:25 | 14:55 |
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14:55 | 15:10 |
コーヒーブレイク / 展示・ポスター | ||
全体セッション ![]() |
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15:10 | 16:40 |
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17:00 | 17:10 |
閉会のご挨拶 |
※講演内容および講演者は変更になる場合がございます。
10月31日(火)10:15-11:15 【全体セッション】
Clemson University - International Center for Automotive Research
Associate Prof. Fadi Abu-Farha
TRIP鋼(Transformation-induced plasticity 鋼) は自動車の車体に用いられる鋼板に適した、ひずみ硬化とネッキングに対する耐性に改善がみられる鋼材である。しかし、TRIP効果は、既存の構成式では予測が難しいスプリングバックが発生する。本研究では、等方性および移動硬化を用いるYoshida - Uemoriモデルに、TRIP鋼のオーステナイト‐マルテンサイト変態を表現する新しいパラメーター付加することにより修正を加えている。選択されたいくつかのグレードのTRIP鋼に繰り返しの伸長/圧縮試験を実施し、この結果を用いて修正モデルのキャリブレーションに用いた。修正されたモデルは商用FEコードに、ユーザーサブルーチンとして実装された。スプリングバックの予測を実機のプレス実験のトライアウトと比較し、この修正モデルによる予測の改善を見ることができた。
10月31日(火)11:15-12:15 【全体セッション】
Livermore Software Technology Corporation
Senior Software Engineer
Dr. Jason Wang
10月31日(火)13:30-14:00 【マルチフィジックス】
トヨタ自動車株式会社
先進技術開発カンパニー 車両CAE部
主任
中江 雄亮 様
近年,車両運動時に発生する非定常空気力が車両運動性能へ影響を与えていることがわかってきた.先の研究では,走行中の上下運動時に車体に作用する非定常空気力はホイルハウス近傍流れと大きな関連性があることが明らかになった.しかし,その流れに影響を与えると考えられるエンジンルームからの冷却風は考慮できていなかった.今回,より実現象に即した現象解析を目的にエンジンルームを搭載した車両モデルを用い,車両ピッチ運動時の非定常空気力の数値解析を実施した.詳細な現象解析の結果,車両ピッチ運動時の非定常空気力発生メカニズムを解明した.さらに,これらのメカニズム解明を基に考案した空力パーツによる効果の定量化とメカニズムの検証を実施した.
10月31日(火)14:05-14:35 【マルチフィジックス】
ダイキン工業株式会社
テクノロジー・イノベーションセンター
チームリーダー
劉 継紅 様
樹脂ストランドカットペレットのホッパーへの充填とホッパーからの流出を対象とした流動シミュレーションを、動的陽解法有限要素法を用いて行った。これにより、ホッパーから樹脂ストランドカットペレットがスムーズに流出するための、ペレットの大きさ・形状とホッパー口径との関係を明らかにした。また樹脂ストランドカットペレットについては、断面形状が円形より楕円形である場合、流動性が向上することを解明した。具体的には、円形断面と比べて長短軸比が約1.5の楕円形断面の樹脂ストランドカットペレットは流動性が約1割向上することを初めて見いだした。
10月31日(火)14:40-15:10 【マルチフィジックス】
株式会社テラバイト
技術部
課長
竹越 邦夫 様
LS-DYNAの磁場ソルバーは大変形を考慮した構造ソルバーと連成計算させることが可能な画期的なソルバーです。しかし、空間領域の磁場計算に境界要素法を用いるため、LS-DYNAの3次元磁場ソルバーの計算負荷は極めて高い側面があります。一方、磁場計算対象の多くはソレノイドコイルであり、軸対称性を有しています。つまり、多くの計算対象については、軸対称磁場ソルバーを活用することで計算負荷を抑えつつ、磁場−構造連成解析が適用可能です。本研究では、軸対称磁場ソルバーを利用し、磁場−構造−熱連成解析を超高磁場生成法の計算に適用しました。計算時間短縮の成果、および3次元解析結果との比較から、適用手法の妥当性を検討します。
10月31日(火)13:30-14:00 【生産技術1】
日産自動車株式会社
車両生産技術本部 プレス技術部 圧型技術課
足立 尚久 様
燃費向上や性能面の軽量化ニーズから、自動車プレス部品におけるアルミ材適用が拡大している。アルミ材は鋼板と比較してスプリングバック量が大きいため、成形シミュレーションによる高精度なアルミ部品のスプリングバック予測技術開発が必要不可欠である。今回はHOOD OTRを題材に材料モデルに注目し、精度向上に取り組んだので、その結果を報告する。
10月31日(火)14:05-14:35 【生産技術1】
株式会社八光技研
代表取締役
安井 謙治 様
1)自己紹介及び弊社紹介
2)JSTAMP導入の経緯と実績(主題以外の鉄製品でのシュミレーションと加工品の比較実績等)
3)アルミ張出し成形部品の多段成形加工に対するJSTAMP適応事例
4)銅伸びフランジ成形部品の多段成形加工に対するJSTAMP適応事例
5)成形加工機による要望
6)まとめと今後の活用方針
10月31日(火)14:40-15:10 【生産技術1】
株式会社 ジーテクト
技術本部開発部開発課
課長補佐
鈴木 宗 様
準備中
10月31日(火)13:30-14:00 【構造物強度】
株式会社テラバイト
技術部
本藤 康 様
航空機や自動車の建造物への衝突破壊解析では、衝撃解析、材料モデリング、破壊現象、破壊の模擬方法などの理解、知見が重要である。破壊の模擬方法として、よく用いられる手法は要素削除である。しかし、要素削除に伴い質量や運動エネルギー、ひずみエネルギーが解析モデルから失われる問題がある。近年、有限要素を削除する代わりに、その要素をSPH(粒子法)要素やDEM(個別要素法)要素に変換し、質量やエネルギーを保存する手法がLS-DYNAに実装された。その変換手法を検証するため、菅野らの論文で報告されたコンクリート版の飛翔体衝突破壊実験を題材とした衝撃解析を実施した。本公演では、検証した成果を示す。
10月31日(火)14:05-14:35 【構造物強度】
国立大学法人 神戸大学
大学院工学研究科
准教授
向井 洋一 様
建築物のファサードに設置される板ガラスが,飛来物の衝突を受けて損傷すると,人的被害の直接的要因となる.衝突により破壊された板ガラスの破片の飛散挙動を定量的に研究した事例は少ない.本研究では,まずガラス窓への衝突体発射による衝撃破壊実験を行い,高速カメラ動画からガラス損傷時の破片の飛散挙動を定量的に評価した.さらに,FEM解析を用いて衝撃破壊実験時のガラス窓の損傷状況を再現し,実験結果との比較検証を行った.衝突体の変形や板ガラスの支持条件などの不整合により,ガラス破片の飛散距離に実験結果との相違がやや見られたが,衝突実験条件の変更に対応した解析結果を見ると,概ね実験時の傾向が再現できていることが確認された.
10月31日(火)14:40-15:10 【構造物強度】
一般財団法人 電力中央研究所
原子力リスク研究センター
研究参事
白井 孝治 様
原子力発電所の新規制基準では,設計・運転で考慮すべき自然現象として,竜巻が新たに設定され,竜巻に対する影響評価が求められている。このため,巨大竜巻によって発生する高速飛来物から既存施設を防護する対策工の設置や衝突時における施設の構造健全性評価法の開発が喫緊の課題となっていた。電力中央研究所では,これらの課題を解決するための研究開発に取り組み,対象施設の構造健全性評価法として,数値解析による評価手法に着目し,鋼構造施設の衝撃応答解析に要求される項目と応力の多軸性を考慮した限界ひずみによる評価方法を提案した。
10月31日(火)15:40-16:10 【自動車1】
株式会社ヒューマネティクス・イノベーティブ・ソリューションズ・ジャパン
CAE事業部
CAEマネージャー
小林 元紀 様
人体ダミー(Anthropomorphic Test Device, 以下ATD)の有限要素モデル(Finite Element, FE)は衝突テスト用ダミーとして知られており自動車耐衝突性、乗員安全性、自動車環境関連の応用等、様々な分野で広範囲に用いられている。 計算能力のコスト効率と詳細なATDのFEモデルは最近さらに現実的なものになってきた。FEモデルは製品開発のサイクルにおいて、コストと時間を削減する利点があり需要が増加している。 本講演では開発中の<THOR-5th>及び <THOR-50th>を中心に最新ダミーの開発状況を紹介する。
10月31日(火)16:15-16:45 【自動車1】
Fraunhofer Institute for High-Speed Dynamics, Ernst-Mach-Institut (EMI)
Group Leader Materials at Highest Strain Rates,Deputy Department Leader
Dr.-Ing. Martin Sauer
We present new subsystem validation test setups for laminated windscreen glass and corresponding simulation results. As the tests were performed both quasistatically and dynamically, they give insight into the cracking behavior of the laminated glass, the resisting forces and the influence of dynamic loading conditions. Within the CompMethGlass project, a new user material subroutine for glass for LS-DYNA was developed. The model uses thick shell elements and a smeared crack approach to represent failure. We will show both qualitative and quantitative comparisons of simulation results with experimental observations.
10月31日(火)16:50-17:20 【自動車1】
株式会社本田技術研究所
第12技術開発室 第2ブロック
石原 崇 様
乗員安全に対する要求は年々高まっており、CAEを用いた効率的な開発が求められている。 LSTCとJSOLの協力のもとに開発した追加機能(*INTERFACE_LINKING_NODE_LOCAL)により、前面衝突時における車体変形量と乗員傷害値の関係を効率的に評価する事が可能となった。 助手席側にHYBRID III 50%ダミーを載せた前面衝突ケースを題材として、新機能を使いフルカー計算から得られる足元の車体局所変形量を定量的にスケーリングした部分構造解析を複数実施した。 本講演では、そこから得られた足元の車体変形量と下肢傷害値の関係について報告する。
10月31日(火)15:40-16:10 【生産技術2】
マツダ株式会社
プレス技術グループ
アシスタントマネージャー
高橋 大樹 様
人馬一体の軽量・高剛性ボディーを実現するため、精度・成形難易度の高い高張力鋼板の生産技術開発に取り組み続けている。高張力鋼板の使用率の増加に伴い、ボディー精度・品質の造り込みがより難しくなる。そこで、プレス部品から車体アッセンブリー領域までをCAEでつなぎ、量産準備を実機と机上で効率よく行うボディー精度・品質向上の取り組みについて紹介する。
10月31日(火)16:15-16:45 【生産技術2】
株式会社アデック
技術
久野 拓律 様
プレスCAEは金型TRY工数を大幅に削減できる素晴らしいツールである。その解析精度は材料モデルの高度化や摩擦モデルの提案により、年々向上している。一方、成形材料が高強度化しプレス機械の負荷が高くなるに従い、解析結果と実製品のアンマッチは大きくなっている。また、同じ金型でありながらプレス機械が異なったり、同じプレス機械でありながら成形時期が異なったりするとアンマッチが生じる。この現象はCAEに関わる技術者が抱える大きな悩みであるが、現在のCAEやプレス機械のインフラのみで解決することは難しい。そこで本セミナーではこの課題解決の1案として挙げられているプレス機械の動的精度計測について報告する。
10月31日(火)16:50-17:20 【生産技術2】
Gyeongsang National University(GNU), KOREA
Mechanical Engineering
Prof. Mansoo Joun
In this presentation, advances of metal forming technology for industrial applications as well as research activities are summarized, based on AFDEX, a general-purpose metal forming simulator. Demand change of consumers of metal formed products are discussed and some activities to meet with them are introduced with emphasis on complete macroscopic analyses and metallurgical predictions including heat treatment and microstructural evolution. A quantitative measure to evaluate grain flow is presented, which is of great importance for process design optimization. The direction of advances in metal forming simulation technology in the near future is also given.
10月31日(火)15:40-16:10 【現物融合CAE】
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
活断層・火山研究部門
主任研究員
竿本 英貴 様
比抵抗による地下の可視化は物理探査等の分野で広く行われ,得られた比抵抗は変換式を通じて間隙比や飽 和度に変換される.変換式にはArchie の式に代表される経験式が用いられるが,それらの適用限界は明らかではない上,式のみでは多孔質体内の水分分布状態をイメージすることは困難である.本研究では,比抵抗から地盤の状態を推定するためのツールとして,高精度多孔質体モデルを用いた数値シミュレーションを提案する.まずは豊浦砂とガラスビーズの各 3 次元モデルについて定常電流場解析を行い,実験結果と比較した.数値解析結果は実験結果とよい一致を示した.また,多孔質体モデルの飽和度を変化させて比抵抗を求め,数値解析結果と経験式を比較し,飽和度の観点から経験式の適用限界を推察した.
10月31日(火)16:15-16:45 【現物融合CAE】
三菱ケミカル株式会社
横浜研究所
松本 創 様
材料の強度解析として、FIB/SEM三次元評価と有限要素解析を組み合わせた力学評価体系の構築を検討している。本検討は、バルクの力学強度を支配する材料組織のミクロスケールを確定させ、制御すべき組織構造のスケールを把握することに役に立つと講演者は考えている。本公演では、高分子多孔質膜を例に、実空間で取得した電子顕微鏡三次元像にSimplewareを適用させて解析した研究成果を中心に述べさせていただきます。
10月31日(火)16:50-17:20 【現物融合CAE】
株式会社デンソー
材料技術部 グローバル統括室
担当課長
荒尾 修 様
導電性接着剤は,接着剤内部に分散させた金属フィラーを介して電気や熱が伝導されるが,内部の伝導メカニズムに関する研究はあまり進んでいない.これは,パーコレーションネットワークを形成する3次元的な伝導経路を正確に観察する手法が無かったことに起因する.これに対し本研究では,正確な研磨と観察を繰返すことで3次元観察を行うFIB-SEMにより,接着剤内部のパーコレーションネットワークを可視化した.更に電気伝導に関しては,接触点数からフィラ接触点の平均的な電気抵抗を定量化した.また熱伝導に関しては,実際の分散状態をSimplewareでモデル化し,有限要素法による熱伝導解析を行い,金属界面の平均的な熱抵抗を定量化した.
11月1日(水)09:30-10:10 【テクニカルA】
株式会社 JSOL
エンジニアリングビジネス事業部
森田 圭
LS-DYNAは以前よりALEやSPHによる流体解析と構造解析との連成解析に対応しておりました。更に近年では、非圧縮性流体解析(ICFD)や離散粒子法(DEM)の実装が進み、流体-構造連成解析の適用範囲が広がっております。しかし、流体解析手法の選択肢が増えたことから、シミュレーションしたい物理現象や評価指標・目的に対し、どの手法を用いれば良いのか、判断に迷うケースも増えてきました。本講演ではいくつかの物理現象を対象に、複数の流体解析手法の結果を比較しながら、適切な解析手法の選択と設定を行うためのノウハウをご紹介いたします。
11月1日(水)10:15-10:55 【テクニカルA】
株式会社 JSOL
エンジニアリングビジネス事業部
黒岩 健
ホットプレスは、高強度な部品、いわゆるハイテン材を成形する技術として広く浸透しております。弊社ではハイテン材の生産技術CAEソリューションの構築に向け様々な取り組みを行っております。今回は、LS-DYNAの流体機能であるICFDを利用した型冷却のシミュレーションの計算高速化を実現する新機能をご紹介いたします。 近年のLS-DYNAの開発により、ホットプレスに限らず、マルチフィジックス現象一般へのCAE適用が現実的なものになりつつあります。講演では一般のマルチフィジックス問題に対し流体構造連成計算を適用するための新機能もご紹介いたします。
11月1日(水)11:00-11:40 【テクニカルA】
株式会社 JSOL
エンジニアリングビジネス事業部
大平 博道
携帯電話やノートパソコン、EVに使用されるリチウムイオン電池は、高容量で軽量な電池として広く用いられています。一方で、エネルギー密度が高いために外力が加わるなどして 内部短絡が発生すると急激に加熱され、最悪の場合火災事故を起こす恐れがあることも知られています。このような内部短絡を防ぐためには荷重・衝突実験が欠かせませんが、頻繁に行うことは現実的ではありません。そこで シミュレーションによる予測が効果を発揮します。LS-DYNAでは、外力による変形を構造解析、通電中の電池内部の電流状態と発熱を電磁場解析・熱解析の各機能を用い、これらを連成する解析が行えます。電池のモデルは、電池内部をRandleモデルと呼ばれる回路モデルで置き換えるという、簡易的な手法が実装されています。本セッションでは、例題をベースに本機能の概要と、実際の設定方法を扱いながら、シミュレーションの可能性についてご紹介します。
11月1日(水)09:30-10:10 【テクニカルB】
株式会社 JSOL
エンジニアリングビジネス事業部
北風 慎吾
き裂進展を代表とする、破壊に伴う部材の変形特性や荷重伝達経路の変化の表現に、最も簡単な「要素の削除」が広く利用されてきました。しかし、近年、破壊の発生から進展量や進展方向をより定量的に評価することを目的とした様々な理論の構築が行われています。LS-DYNAもこの動きに追随し、XFEM(eXtended Finite Element Method)、SPG(Smoothed Particle Galarkin)、Peridynamicsといった解析手法の実装が進められています。一方で、解析手法が増えたことに伴い、材料特性・形状を考慮した解析手法やクライテリアの選択が重要になってきました。本講演では、破壊・き裂進展の解析手法の実装状況や適用事例をご紹介し、適切な手法の選択指針をご提案します。
11月1日(水)10:15-10:55 【テクニカルB】
株式会社 JSOL
エンジニアリングビジネス事業部
柳下 真吾
自動車の車体軽量化の要求が高まる中、近年ではアルミや樹脂といった鉄以外の材料の適用が進んでいます。これらの異種材を接合するために接着剤の使用が増加してきました。本講演では、接着剤の破断の表現を可能にする材料モデルや接触タイプを解説します。また、併せて解析事例についてもご紹介します。
11月1日(水)11:00-11:40 【テクニカルB】
株式会社 JSOL
エンジニアリングビジネス事業部
岡村 昌浩
近年の自動車開発においては、高い衝突安全性能や操縦性能と共にコストや燃費の観点から軽量化が求められており、開発の現場では、それらの要件を全て満たすべく高い次元でバランスの取れた設計が求められます。そのため、生産工程(材料、成型、組立)や使用環境におけるばらつきが製品性能に及ぼす影響を最小化する「ロバスト設計」の重要性が高まっています。ドイツSIDACT社のDIFFCRASH®はLS-DYNAから得られたアニメーション結果に対して統計手法を用いる事により、複数のシミュレーション結果からばらつきの起点となる「構造の弱点」を炙り出す事が可能なソフトウェアです。本セッションでは自動車衝突安全解析を題材として、DIFFCRASHを用いたロバスト設計手法ご紹介します。
11月1日(水)12:40-13:10 【自動車2】
マツダ株式会社
衝突性能開発部
西原 剛史 様
走りや衝突安全性能と燃費・環境性能を両立した自動車開発のニーズが高い。CFRPを用いたマルチマテリアル化もその1つの実現手段として注目されている。しかし、CFRPはその複雑な構造のため、曲げと軸圧縮の特性を予測することが難しい。本活動では、MAT262とCZMを組み合わせることで層間破壊まで考慮した予測技術について検討を行った。曲げ試験と軸圧縮試験の解析を実施し、試験結果と比較したので、その結果を報告する。
11月1日(水)13:15-13:45 【自動車2】
新日鐵住金株式会社
技術開発本部 鉄鋼研究所 利用技術研究部
主幹研究員
相藤 孝博 様
自動車車体の開発において衝突安全性の向上および軽量化を両立させるため、高強度鋼板の適用が増えている。自動車車体の正確な衝突シミュレーションのためには、高強度鋼板の材料特性を把握した上で、スポット溶接破断および材料破断いずれも高精度に予測することが重要である。そのため、実験および理論に基づき新しい破断予測手法を開発した。部材レベルで破断予測精度を検証したので、その結果を報告する。
11月1日(水)13:50-14:20 【自動車2】
トヨタ紡織株式会社
シート実験部CAE技術室
主任
淺井 浩光 様
CF織物の成形において、賦形は仕上がりの良否を左右する重要な工程である。今回の報告ではCF織物に対して幾つかの単純形状での賦形シミュレーションに取り組んだ事例を紹介する。また、CF織物の物性作成などに当時開発中のJ-Composites / Form Modelerを用いたので、その活用についても併せて紹介する。
11月1日(水)14:25-14:55 【自動車2】
マツダ株式会社
エンジニアリングシステム部 馬渡 修太 様
技術研究所 釼持 寛正 様
マツダの車両開発において、CAEを用いたヴァーチャル開発は、品質の向上と開発期間の短縮化に貢献している。そのため、オンプレミスのスパコンリソースは、年々、増加傾向である。しかしながら、車種開発での突発案件での対応に課題がある。よって、オンプレミスのスパコンだけでなく、CAEクラウドの検討も必要である。それ故に、昨年よりクラウドを実際の次世代の車両開発の設計手法の開発のテーマにCAEクラウドを利用しましたので、その中で得られた成果、気付き、課題などを報告する。
11月1日(水)12:40-13:10 【THUMS】
トヨタ自動車株式会社
車両CAE部
グループマネージャー
林 重希 様
3歳児,6歳児,10歳児の人体構造を詳細に模擬したTHUMS(Total HUman Model for Safety)Version 4 子供モデル(以下,子供モデル)を開発した.高精度CTスキャン画像データを用いて骨格や脳・内臓の形状を精密に表現した.文献に記された年齢と材料特性の関係を参考に,骨格の材料特性を推定した.完成した子供モデルを用いて献体やボランティアの試験を模擬し、力学応答や全身挙動を比較して計算精度を検証した.開発した子供モデルを車両対歩行者の衝突シミュレーションに適用し、歩行者挙動や傷害メカニズム解明に有用であることを示した.
11月1日(水)13:15-13:45 【THUMS】
株式会社豊田中央研究所
ヒューマンサイエンス研究領域 脳神経系モデリングプログラム
プログラムマネージャー
岩本 正実 様
トヨタ自動車と共同開発した人体モデルTHUMSの新しいバージョンとして、Version 5と6をそれぞれ2017年、2018年に国内外に向けてリリースする予定である。Version 5と6は標準体型男性モデル(AM50)に加え、小柄な女性モデル(AF05)、大柄な男性モデル(AM95)を備えている。また筋モデルはLS-DYNAの新機能であるPART_AVERAGEDを用いて計算安定性を向上させ、DEFINE_CURVE_FUNCTION/PIDCTLオプションを用いてPID筋制御を取り入れている。発表ではTHUMS Version 5と6の概要と計算結果の事例を紹介する。
11月1日(水)13:50-14:20 【THUMS】
オートリブ株式会社
開発部 先行開発グループ
齋藤 博之 様
オートリブでは、交通事故死者数を低減することを会社の理念に掲げ、長年にわたり自動車の安全デバイスの研究開発に取り組んできた。特にリアルワールドでの乗員安全拘束装置の効果を実証的に検討する為に、比較的早い段階からTHUMSをもとにした人体FEモデルを積極活用してた評価を行ってきた。本発表では、比較的最近行われた人体FEモデルを用いた検討事例から、i)人体FEモデルを用いたシートベルトシステムの胸部傷害低減効果の検証、およびii)筋緊張機能が付加された人体FEモデルを用いた統合安全評価への試み、に関して報告させて頂く。
11月1日(水)14:25-14:55 【THUMS】
東京都市大学大学院 相良 真史 様(発表者)
滋賀医科大学 田中 克典 様
東京都市大学 本澤 養樹 様
滋賀医科大学 一杉 正仁 様
東京都市大学 槇 徹雄 様
東京都市大学 櫻井 俊彰 様
妊婦乗員の自動車事故における胎児死亡原因として最も高い割合を占めるのは胎盤早期剥離であるが,受傷メカニズムは明確にされていない.倫理上の観点からリアルワールドにて検討することは難しく,有限要素解析が有用である.本研究では人体有限要素モデルであるTHUMSを用い,妊娠30週の子宮を有する妊婦乗員の有限要素モデルを作製した.子宮モデルの形状を妊婦のCT画像を参考に新たに作製し,人体モデルの腹部を妊婦の腹部形状を再現するため解析上でエアバッグを使用し変形させた.妊婦モデルの妥当性に関しては腹部形状を既報の妊婦計測値から確認し,腹部応答特性を供試体試験の結果から確認した.
11月1日(水)12:40-13:10 【新技術】
株式会社トクラシミュレーションリサーチ
HQ
戸倉 直 様
伝統的な折紙の技巧と特徴を工学的な応用に活かすことをめざす折紙工学から考案された折紙構造を実際に作成し、その強度や特性を実験およびシミュレーションによりとらえるための研究が継続的に進められている。これまでに金属、樹脂、紙などの様々な素材を用いた試作を通じて、折紙構造の応用への貴重な知見が得られている。とくに折紙構造を特徴づける大変形時の挙動についてはLS-DYNAの柔軟なモデリング機能が多いに役立てられている。本講演では様々な折紙構造の製作工法や特徴、応用事例および折紙構造研究のためのLS-DYNAの活用事例について紹介する。
11月1日(水)13:15-13:45 【新技術】
国立大学法人 群馬大学
理工学府
教授
山口 誉夫 様
LS-DYNAを利用して梁や板に粘弾性制振材を積層した構造の制振解析を行った。積層構造のFEMモデルで固有値解析を行い、固有振動数と固有モードを求め、さらに要素の歪みエネルギ分布を求めた。歪みエネルギからモード歪みエネルギ法で、共振した条件でえられるモード減衰値(モード損失係数)を求めた。Oberstによる理論解(真直はりや平板での非拘束型制振構造で成立)と数値解を比較し有効性を検証した。さらに小空間内の壁面に多孔質吸音材などの各種材料を設置した場合の空間内の音響解析をBEMで行った。壁面には音響管で計測した音響インピーダンスを与えた。実験で求めた応答と数値解を比較した。
11月1日(水)13:50-14:20 【新技術】
大同大学 工学部 准教授 篠原 主勲 様(発表者)
大同大学公益財団法人名古屋産業科学研究所 西堀 賢司 様
有松・鳴海絞りにおける括り作業の自動システム化を目指し、2段構造の円筒形シリコン樹脂キャップ, 円筒形ニードルを用いた有松・鳴海絞りロボットを開発した。このロボットの課題は2つある。(1)手括りの模様と比較し、ロボット絞りによる染色領域は非染色領域との境界が不明瞭である。(2)ロボット絞りにおいて、キャップの中に布を押し込むため, キャップ, 布, ニードル間には摩擦力が生じる。その摩擦力より局所的もしくは過渡的に布内部に引張り応力が生じる。本研究では,キャップ内に布を引き込む時の布挙動のメカニズムを明らかにすることを目的とし,LS-DYNAよる布の絞り解析に着手した.
11月1日(水)14:25-14:55 【新技術】
スターライト工業株式会社
新歩推進ユニット CAE解析・分析チーム
林 悠帆 様
自動車に溶接されたスタッドボルトに取り付ける樹脂部品に対し、圧入・引抜に必要な力の予測を3DアダプティブEFG要素を用いて解析した事例を紹介する。
11月1日(水)15:10-15:40 【全体セッション】
Fraunhofer Institute for High-Speed Dynamics, Ernst-Mach-Institut (EMI)
Group Leader Materials at Highest Strain Rates,Deputy Department Leader
Dr.-Ing. Martin Sauer
Wheels may be subjected to severe loading in case of a vehicle crash and often play a predominant role in vehicle safety, especially in frontal load case such as the small overlap. Modeling of wheels for crash applications requires information concerning the material used for the component which is usually not communicated to customers other than OEMs. In the present study, a representative cast aluminum wheel of 16'' has been characterized and simulated through a reverse engineering process. Coupons were directly extracted from the wheel and allowed to characterize the material. Simulations were performed using LS-DYNA and the damage model GISSMO (Generalized Incremental Stress-State dependent damage Model). Eventually, the numerical model has been successfully validated thanks to a crash test performed at Fraunhofer EMI.
11月1日(水)15:40-16:40 【全体セッション】
株式会社 本田技術研究所 四輪R&Dセンター
第9技術開発室 第2ブロック
主任研究員
高田 賢治 様
一般的に、動的陽解法有限要素法で用いているシェル要素は1次の形状関数を使用しているため、複雑な局所変形モード、破断位置を高精度で予測することは困難である。この問題を解決するため、高次の形状関数を扱えるIsogeometric解析の研究調査を行った。まず、 簡易的なIsogeometricモデルを作成し精度検証を行った(S字フレーム、3点曲げ、軸圧潰、スポット破断モデル)。局所変形モード、荷重特性、破断位置に関して、Isogeometric解析は良好な再現性を示すことが判明した。次に、実際のCADデータからIsogeometricモデルを高速、高精度で作成するシステムの開発に着手した(高速Nurbsジェネレータ)。本報告では、Isogeometric解析結果、NURBSジェネレータ機能、今後の発展性について報告する。