近年の自動車開発では、高い衝突安全性能や操縦性能の実現と共にコスト削減や燃費向上の観点から軽量化が求められています。これらの要件をすべて満たし、高い次元で合理的な設計とするために、生産工程(材料、成型、組立)や使用環境におけるばらつきが製品性能に及ぼす影響を考慮した「ロバスト設計」が必要になってきました。
DIFFCRASHは、LS-DYNAから得られたアニメーション結果を統計的に処理するドイツSIDACT社のソフトウェアで、複数のシミュレーション結果から製品性能の「ばらつきやすさ」を探るためのヒントを与えます。本ポスターでは、板成形プロセスにおけるスプリングバック量のばらつきを題材として、DIFFCRASHを用いた製品ばらつき評価手法を紹介します。
振動・音響解析は、構造物の振動特性や車両のNVH性能の検討、室内外騒音・音響評価、構造物の疲労予測などさまざまな用途で使用されています。
LS-DYNAは、振動・音響解析の各手法や評価手法に対応した機能を拡充しています。本ポスターでは、振動・音響解析の分野におけるLS-DYNAの適用事例や、音響解析における実機との比較事例を紹介します。
流体構造連成問題を解くには、流体解析と構造解析を連成させる必要があります。このような複数の物理現象を同時に解くために、LS-DYNAのマルチフィジックスソルバーは進化を続けています(”One Code Strategy”)。
特に流体解析については、物理現象や評価指標・目的に応じてさまざまな解析手法から選択することができます。本ポスターでは、これらの流体解析手法を比較しながら、適切な解析手法の選択と設定を行うためのノウハウを紹介します。
また、具体的なアプリケーションの1つであるホットスタンプにおける金型冷却解析と、具体的な解析手法の1つであるS-ALEのそれぞれについて、より詳細に解析技術を紹介します。
近年のCAEには机上の設計検討を可能にすることが求められています。高額な試験の代替としての役割や、破壊・き裂進展現象などの実機計測が困難な現象の再現は、CAEの主要な活用例です。
LS-DYNAは、長年、机上の設計検討を行うためのソリューションの1つとして「メッシュフリー法」の開発に取り組んでいます。幅広い選択肢から、さまざまな現象に適した機能を利用できます。
本ポスターでは、LS-DYNA R10/R11/現在開発中の機能を含む、メッシュフリー法の最新機能を破壊・き裂進展を中心とした各現象へ適用する事例を紹介します。また、解析対象に応じて適切な手法を使い分けるための選択指針を提案します。
2013年より、JSOLは樹脂複合材解析ソリューションのための技術開発に力を入れてきました。2017年にリリースした複合材解析支援ツールのJ-Compositesはその成果のひとつです。本ポスターでは、近年の取り組みの中から、特に「材料解析」、「成形解析」、「衝撃解析」に関する成果の一例を紹介します。
近年、米国におけるZEV(Zero Emission Vehicle)規制や中国におけるNEV(New Energy Vehicle)規制の強化など、環境に配慮したクルマ作りが世界的に求められています。そのような背景の中、EV(電気自動車)/HEV(ハイブリッド自動車)化が国内でも急速に広がっています。
EV/HEVの開発には、高性能・高品質なバッテリーの開発が欠かせません。そのためには、電極や触媒などにおける分子レベルの現象理解からバッテリーそのものの安全性の確保、電動化による電磁波が人体に及ぼす影響の検討まで、従来以上に幅広い検討が必要になります。
さらに、排ガスの抑制には引き続き、車両軽量化の取り組みも求められています。
JSOLでは、EV/HEV化に伴う新しい課題に対して、様々なソリューションをご提供しています。EV/HEV開発の促進にJSOLのソリューションをご活用ください。
LS-OPTとLS-TaSCは、LSTC社が開発している、LS-DYNAとの親和性が高い最適化ツールです。近年、CAEを用いた最適設計へのニーズが高まっており、両ツールの利用も増加しています。本ポスターでは、両ツールの使用事例を中心に紹介します。
Moldex3Dは、世界トップクラスのシェアを誇る3次元樹脂流動解析ソフトウェアです。部品、ランナー、冷却管の全てを含んだ金型全体を3次元で解析し、高い精度で実現象を再現します。解析の準備工程では、ゲートやランナー、冷却管などの設定をウィザード機能がサポートします。解析の専門家だけでなく部品設計や生産部門の方々も利用できるユーザビリティの高いソフトウェアです。
流動や冷却、変形などの樹脂流動解析専用のソルバーに加え、繊維配向や応力、粘弾性などの計算機能が充実しています。樹脂成形におけるさまざまな現象を可視化し、不具合現象の再現から対策の検討が可能です。また、さまざまな特殊成形手法に対応しており、試作回数の低減や成形条件の最適化を効率良く実現できます。
解析計算による現象の見える化と対策検討は、強度解析などの設計分野だけでなく、塑性加工などの製造分野への利用が進められています。その中で、溶接は、ほぼすべての製造業において必須の接合技術にもかかわらず、解析計算の対象とはなってきませんでした。しかし、熟練工の減少に伴い溶接工程をロボット化し品質の安定化を図る中で、これまでの知見を利用した溶接変形対策が取りづらくなってきています。
JSOLでは、これまで培ってきた有限要素解析技術を溶接解析に適用し、熱と構造というマルチフィジックスの取り扱いが必要となる複雑な溶接現象を、簡単な操作画面で計算することができるパッケージソフトVirfac (バーファク)をリリースしております。
今後、ファクトリーオートメーションが進められていく中で重要となってくる溶接工程の現象を把握する助けとして、どのように解析技術が利用できるのか、皆様にご紹介させていただければと思います。
X線CTや電子顕微鏡で得られた測定画像は非破壊検査の用途だけでなく、現物の3Dモデル作成や内部統計分析など幅広い用途に活用できます。またレーザースキャナで測定された表面データの利用も増加しています。
Simplewareソフトウェアは、こうした測定装置から得られるデータを用いてモデルを作成し、様々な分析やFEAへの応用や開発へのフィードバックに活用できるツールです。
しかし、測定データの品質やノイズによって、目的の形状作成を難しいと判断されるケースがあります。ここでは、画像のノイズをフィルタ処理によって軽減したり、金属アーチファクトによる問題で形状を抽出し辛いデータに対し補間ツールを用いてモデル化を実現することが可能な事例や、穴あきのあるレーザースキャナの測定点群STLからのモデル化事例をご紹介いたします。さらにセンターラインをスプラインのIGESデータに出力した応用事例や形状を抽出した後の有益な測定機能をご紹介いたします。幅広い用途で活用できるヒントになれば幸いです。
ものづくりの生産技術部門は、QCDを考慮する使命があるほか、様々な要求や環境にも柔軟に対応することが求められています。
そのような環境において、効率よく生産準備を遂行する為にもシミュレーションの活用が近年では急速に増加しております。本ポスターでは、プレス成形シミュレーションのJSTAMPをはじめとし、JSTAMPに関連する周辺ソフトウェアや、鍛造シミュレーションソフトAFDEXなど、プレス成形分野のソリューションをご紹介いたします。
JSTAMP は、金型設計の構想段階から最終段階までをサポートする、統合型プレス成形シミュレーションシステムです。ブランク・トリムライン展開、われ・しわ・スプリングバック予測、スプリングバック見込み等の豊富な機能を、精度・速度・使いやすさを追求してご提供しています。
近年、自動車の軽量化と高強度化への要求の高まりを受け、超ハイテン材やアルミ材など難成形材の適用拡大が進んでいます。また、コスト低減のため、金型の製作期間短縮および不具合削減が強く求められています。
これらの現在お客様が直面されている課題を解決するため、JSTAMP は「予測精度の向上」、「作業効率の追求」、「型設計の直接的支援」、「プロセス強化」といった軸で新しい機能開発を進めております。今期リリース予定の JSTAMP/NV Ver.2.16 の新機能を中心に、ますます進化する JSTAMP をご紹介します。
J-Compositesは、樹脂・複合材のプロセスおよびプロセスチェーン解析を支援するソフトウェアシリーズです。設計・開発に活用するため、煩雑なモデリングを効率良く解析することを念頭に開発されました。汎用ソルバーLS-DYNAとの連携により、成形時の材料挙動を高精度に解析可能なモデルの自動セットアップ機能を用いて、開発期間・コストの削減に貢献します。
J-Composites シリーズには、プレス成形解析のモデル作成ツールの「Form Modeler」、および、樹脂流動解析結果を構造解析用メッシュにマッピングする「Fiber Mapper」 があります。今後、多種多様な樹脂・複合材のプロセスおよびプロセスチェーン解析を支援するため、さらなるツールの開発を計画しています。
Jvisionは、「LS-DYNA」、「JOH/NIKE」対応のJSOL製FEMプリポストプロセッサです。(日・英)
長年、解析作業効率化をコンセプトに、お客様の声をできる限り取り入れ、様々な機能をご提供してきました。
RPA(Robotic Process Automation)やAI(Artificial Intelligence)技術が注目される現在、CAEにおいても業務効率化(業務改善)は重要な課題の一つです。自動化すべきところを自動化し、業務にあわせたメニューにカスタマイズすることで、使いやすさが一段とUPします。JSOLでは、Jvisionを有効に活用していただくために、ご要望を直接お伺いし専用メニューの作成をお手伝いいたします。
この機会に、特別仕様にJvisionをカスタマイズ してみませんか?
JFOLDは、LS-DYNAによるシミュレーションベース手法のエアバッグ折り畳みシステムです。CAEによる乗員安全解析においてエアバッグ展開解析の高精度化が求められていますが、複雑に折り畳まれたエアバッグモデルを作成することが困難でした。JFOLDでは、マウスによる直感的な操作に加えて、自動ポジショニングシステムとプレビュー機能によりツールの複雑な動作を簡単かつ確実に設定できます。さらに、フローチャートによる折り畳み工程管理機能を実装しており、様々な折り畳みパターンを容易に作成することができます。JFOLDには、豊富な折り畳み事例データ(運転席、助手席、サイド、カーテン)と詳細なトレーニングマニュアルが付属しています。
J-SEATdesignerは、自動車シート設計に関する評価解析を支援するデータベース統合型解析システムです。自動車シートの設計では、室内パッケージングにかかわるH-Point評価から様々な法規/アセスメントに対応した衝突安全性能評価や快適性評価、意匠にかかわるデザイン再現のためのシート表皮形状評価まで多岐にわたる評価を短期間で実施する必要があります。J-SEATdesignerでは、これらの評価をLS-DYNAを用いてより簡単に解析できるように様々な機能を提供しています。
データベース管理システムと統合することにより、代表的な衝突評価基準やその必要なダミーモデルなどの各種モデルを管理することができ、より少ない手順で必要な解析モデルを自動生成することが可能です。また、より高度な評価を行うために詳細シートモデリング機能による実際の製造プロセスに準拠した縫製シミュレーションやフォトリアリスティングレンダリングによるVRを用いた直感的なデザイン評価機能も提供しています。