FEMZIP-Lは、Ansys LS-DYNAのバイナリ出力d3plotファイルを独自の圧縮手法で処理し、ファイルサイズを従来のZip圧縮では数%にとどまるところを、80~90%の大幅圧縮を実現します。解析モデルの詳細化や最適化・ロバスト設計の普及に伴い肥大化する結果ファイルでも、ディスク容量を1/5~1/10に削減可能です。これにより、ストレージコストを抑えつつ、より多くの解析ステップや詳細な現象の記録を保持できます。大量データの保存や管理が必要な開発現場において、ストレージの有効活用やバックアップ高速化、拠点間でのデータ転送効率向上など、多方面でメリットをもたらします。
FEMZIP-Lで圧縮したファイルは、解凍ツールFEMUNZIPを利用すればライセンスフリーで解凍可能です。これにより、拠点間でのデータ共有やポスト処理への転送も容易になります。また、一部のポストプロセッサーはFEMZIP圧縮データのダイレクト読み込みに対応しており、解凍処理による若干の時間増加はあるものの、ディスク容量の削減により総合的な読み込み時間は短縮されます。結果として、詳細データを保持したまま高速な解析・可視化が可能になり、開発現場の効率化や解析精度向上に貢献します。圧縮と利便性の両立がFEMZIP-Lの大きな特長です。