電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)の普及にともない、車載リチウムイオンバッテリーの安全性確保は、設計・開発現場でますます重要な課題となっています。特に、車両が縁石を乗り越えるような衝撃を受けた場合、バッテリーの変形によって内部短絡(ショート)や発熱が発生し、火災や熱暴走につながるリスクがあります。こうした安全性を確認するには、衝突時のバッテリー変形挙動と、バッテリー内部で起こる発熱や短絡といった電気的な現象を関連付けて評価する必要があります。しかし、扱う現象の大きさや解析方法が異なるため、複数の解析をつなぐ設定が複雑になり、実務で十分な条件を検討するには大きな工数がかかります。
課題のポイント
- 構造・熱・電磁界によるマルチフィジックスの考慮
- 空間スケールが異なる2つの現象の両立
- 構造・熱・電磁界によるマルチフィジックスの考慮
構造・熱・電磁界によるマルチフィジックスの考慮
バッテリー短絡評価では、車両全体の衝突解析で得られた変形を、バッテリー内部の発熱や短絡の評価につなげる必要があります。例えば、縁石乗り越し時のバッテリー変形は構造解析で確認し、その変形が内部発熱や電圧変化に与える影響は、熱・電磁界の解析で確認します。ところが、これらの解析は対象とするスケールや入力条件が異なり、ソルバーごとにモデル形式や設定方法も異なります。そのため、解析結果を次の解析へ受け渡す作業が複雑になり、設定負荷や計算コストが増大します。安全性評価をより多くの条件で行うには、複数の解析を効率よく連携させる仕組みが求められます。
縁石乗り越し解析モデル
バッテリー短絡解析モデル@>
どのように解決できるのか?

