DXで進化する医薬品開発
医薬品の研究開発では、膨大な化合物の中から薬理活性とADMET特性(吸収・分布・代謝・排泄・毒性)を両立する候補を選定し、適切に製剤化することが求められます。近年は創薬モダリティの多様化により、創薬研究は勿論、薬物送達能向上のための製剤設計に必要な技術も高度化しています。従来の実験ベースの探索では、化合物ライブラリの大規模スクリーニングや最適化に多大な時間とコストを要するため、創薬研究・製剤化の各段階での候補の効率的な選定が大きな課題となっています。
こうした課題に対し、「in silico解析」と呼ばれるシミュレーションやデータサイエンス技術が有効です。創薬研究では、高速な解析と高精度の親和性評価を使い分けることで、高コストなスクリーニングの代替や新規合成候補の事前評価が可能です。製剤設計では、結晶多型の安定性評価をはじめ、ナノ粒子、非晶質、共結晶などの分子レベルの製剤技術において、キャリア・賦形剤の選定を通じた処方最適化が進んでいます。
もう1つのアプローチが、CAE(Computer Aided Engineering)の活用です。製剤開発の後期工程での、打錠・成形・撹拌などの工程を仮想評価できるので、試作回数の削減やスケールアップ時の再現性確保に貢献します。
JSOLは、40年以上にわたる製造業界でのシミュレーション支援実績と、国内外の製薬企業・研究機関とのネットワークを活かし、解析のプロとして医薬品業界の課題解決を支援します。
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