大規模モデルのGPU高速化
高解像度の自動車外部空力計算では、数億セルを超える非定常LES解析によって、タイヤの回転による非定常変動の予測と車両後方での大規模な剥離の捕捉が求められます。車両外部空力に限らず、自動車を対象としたCFDの高精度化には大規模化は必須であり、併せて開発期間の短縮要求を満たすためにもGPU高速化のアプローチは必然となります。ここでは幾つかの事例にて、GPU構成のスケーリングとMIUPS性能、CPU環境に対する速度向上を評価しています。
解析・利用例のポイント
- 少数GPU構成で100~1000倍のCPU性能に相当
- 大規模メッシングを手修正なく実現
- 音響解析にて、高周波域での音圧変動まで捕捉可能に
8GPUで8000CPUコアに匹敵
Ansys Fluent® GPU Solverは、Ansys Fluent MeshingTMの高速Octreeメッシュと組み合わせることで、2.5憶セル級の高忠実度車両空力解析を実行できます。ここでは8基のNVIDIA L40 GPUが8192 CPUコア相当の性能を示すとされ、大規模モデルでも実用的な時間で抗力や速度依存の検討を行える点が訴求価値です。
高精度LESで抗力のみならず、揚力まで高精度化
CFDによる騒音低減対策
Ansys FluentのGPU対応LESおよびFW-H音響機能により、ファン周りの複雑な非定常渦構造と音圧レベルを同時に評価できます。この事例では1800万セル級のファン領域を含むモデルで、静圧差や受音点の騒音を確認しています。HVACブロワ、ダクト、サイドミラー、サンルーフバフェッティングなど、流れ起因騒音の設計改善に活用できます。
FW-H音響評価によって、圧力変動と騒音源を確認
EV電池の安全設計、冷却構造検討、異常時挙動の把握を効率化
EV電池の安全性評価では、熱暴走やベント発生時の温度・流れ・発生ガス挙動を把握する必要があります。この事例では250万セル、69セルゾーンの電池モデルで、熱暴走とベント解析をGPUで高速実行しており、1基のA100 GPUにより、熱暴走50秒物理時間が10.8分、ベント20秒物理時間が15.2分で計算されています。
計算負荷の高い安全性評価を短時間
