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[解析事例] 自動車のデフォッガ回路におけるフィルタ挿入効果

ソルバー
Hybrid
解析対象
自動車 / ケーブル・ハーネス /ノイズフィルタ

外付けノイズフィルタの効果を、試作前に予測

コンデンサやフェライトコアなどの対策部品でノイズを抑える場合、「どの部品を使うべきか」「どの場所に挿入すべきか」など、迷われることが多いのではないでしょうか。
EMCoS Studio のシミュレーションを用いると、部品の種類や挿入位置を変えたときの対策効果を、簡単に比較することができます。

車載ケーブルの伝導ノイズ対策の重要性

自動車のワイヤーハーネス(ケーブル束線)では、ノイズ対策のためにコンデンサ等のノイズフィルタを挿入することが、しばしばあります。たとえばストップランプ(ブレーキ時に点灯するランプ)やデフォッガ(ガラスの霜・くもり取り用の熱線)の回路などで、そのようなフィルタが用いられることがあります。

ここでは、あるお客様にご協力いただいて実施した計算例を紹介します。冒頭の写真の通り、電流注入プローブでケーブルにノイズ電流を注入し、観測点(電装品の入力端)に到達するノイズ電圧を計算しました。その際、観測点の手前に取り付けたコンデンサの種類を変えて、ノイズの違いを比較しています。

図1. ケーブルの3次元形状モデル図1. ケーブルの3次元形状モデル

図2. 回路モデル図2. 回路モデル

結果:コンデンサごとの伝導ノイズの比較

以下の3ケースについて、実測結果とシミュレーション結果を比較したグラフを示します。  

  • (1) ノイズ対策コンデンサを不使用
  • (2) 4.7uFのコンデンサを挿入
  • (3) 10uFのコンデンサを挿入
コンデンサの有無や種類によって伝導ノイズのレベルやピーク周波数が変わること、またその傾向がシミュレーションで再現できていることがわかるかと思います。

このようにEMCoS Studio を用いることで、ケーブルや基板へのノイズ対策部品の適切な挿入方法を、試作前にコンピュータ上で検討することができます。

図3. 伝導ノイズの計算結果と実測の比較図3. 伝導ノイズの計算結果と実測の比較

技術解説: Hybrid ソルバー

本項の計算は、ケーブルや束線を等価回路化して高速に解く「Hybrid MTL ソルバー」を使用しています。EMCoS Studio は、束線やシールドケーブルのEMC計算に最も古くから取り組んできたシミュレータです。ケーブルのノイズに関してお困りのことがあれば、ぜひ JSOL までご相談ください。

事例一覧

解析事例
  • ※EMCoS Studio は、旧 EMC Studio が名称変更された製品です。
  • ※EMCoS Studioの開発元は、EM Consulting and Software, EMCoS, Ltd.(本社:ジョージア)です。
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