Digimatのモジュール:材料設計
Digimatの材料設計モジュールについてご紹介いたします。
Digimat-MF

Digimat-MFは、複合材料全体の材料特性(非線形(熱)力学特性、熱伝導特性、電気伝導特性)を求めるためのソフトウェアです。等価介在物法に基づき、複合材料を構成するマトリクスとインクルージョンそれぞれの材料特性とミクロ構造(含有率、長さ、配向)の定義から複合材料特性をすばやく求めることができます。材料の組み合わせやミクロ構造変化によって変化する材料特性の予測が可能です。また、Digimat-CAE(Digimat-RP)のインプットファイルを作成する際にも必要な機能です。
Digimat-MFの主な機能
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- 各相に適用可能な材料モデル
- 力学特性では弾性、弾塑性、粘弾性、弾粘塑性、粘弾粘塑性、超弾性や温度依存性の考慮(熱弾性、熱弾塑性、熱粘弾性、熱弾粘塑性、熱超弾性)に対応しています。また熱・電気伝導特性を求めることも可能です。
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- 考慮可能なミクロ構造
- 繊維長(アスペクト比)分布、配向定義(ランダム、配向テンソル)、界面相定義、凝集構造などの適用、複数個の強化相の設定などが可能です。
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- 定義可能な荷重条件
- 単軸・多軸の応力/ひずみ条件や熱荷重条件の定義をはじめ、クリープ、周波数応答にも対応しています。
Digimat-MFの機能一覧
- +全て表示する
- -全て非表示にする
- +各相に適用可能な材料モデル
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- ・線形弾性
- ・線形(熱)弾性
- 等方性/横等方性/直交異方性/異方性
- ・線形粘弾性
- ・弾塑性
- ・繰返し弾塑性
- ・静水圧依存弾塑性(Drucker-Prager)
- ・損傷考慮弾塑性(Lemaitre-Chaboche)
- ・粘弾塑性
- ・粘弾-粘塑性
- ・超弾性(有限ひずみ)
- ・弾粘塑性(有限ひずみ)
- Leonov-EPG
- ・熱力学特性
- 熱弾性、熱弾塑性、熱弾粘塑性、熱粘弾性
- ・熱/電気伝導特性
- +適用可能なミクロ構造能
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- ・複数フィラーの設定
- ・多層構造
- ・フィラー形状(アスペクト比)
- ・繊維長(アスペクト比)分布
- ・配向定義(固定、ランダム、配向テンソル)
- ・ボイド
- ・相対 / 絶対厚さによる界面相定義
- ・凝集
- ・織構造、ブレーディング構造
- +均質化手法
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- ・Mori-Tanaka
- ・Interpolative double inclusion
- +破断判定
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- ・ミクロ / マクロレベルでの設定
- ・FPGFモデルによる疑似単一配向領域での設定
- ・破壊モデル
- ・ひずみ速度依存定義
- ・Leonov-EGP,超弾性材料での破壊判定
- ・ダメージモデル
- ・温度依存性の破壊閾値設定が可能(Thermo-elastic、Thermo-elastoplastic)
- ・SFRPのMultilayer RVE(多層構造)の破断判定設定
- ・2D Wovenにて進展型破壊モデルの設定が可能
- +その他機能
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- ・直交異方性工学定数の予測(ヤング率、ポアソン比など)
- ・キュアリング解析
- ・カーペットプロットの作成(UD材、Woven)
- ・破壊包絡線の作成(2軸引張の評価)(SFRP、UD、Woven)
Digimat-MFの操作動画
Digimat-FE

Digimat-FEは、複合材料(樹脂、ゴム、金属、グラファイトなど)のミクロ構造がもたらす特性を再現するための代表体積要素(RVE)を作成し、有限要素法解析を行うことでその特性を評価するためのソフトウェアです。非線形(熱)力学特性、熱伝導特性、電気伝導特性の評価が可能です。Digimat-FEはDigimat-FE/Modeler(ミクロ構造生成、メッシュ生成機能)とDigimat-FE/Solver(有限要素法ソルバ)の2つの機能に分かれています。簡単なパラメータ入力で複雑なミクロ構造モデルを作成できます。
Digimat-FEの主な機能
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- 複雑なミクロ構造モデルの作成
- フィラー分散構造をはじめ、長繊維充填構造、織物構造、金属結晶などを模擬した複雑なミクロ構造モデルの作成もパラメータの設定のみで作成可能です。
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- モデルのエクスポート
- 作成したRVEモデルをCAD形式で出力可能です。また、Abaqus、ANSYS、LS-DYNA、Marcへは内包メッシャーで作成したメッシュを各ソルバの入力ファイル形式で出力可能です。
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- Digimat-FE/Solver
- Digimat-FE/Solverを追加することで、ミクロ構造のモデリングから構造解析や結果評価までの一連のプロセスをDigimat-FE内で実施可能です。どなたでも簡単にお使い頂けます。
※Digimat-FE/Solverはオプション機能です
Digimat-FEの機能一覧
- +全て表示する
- -全て非表示にする
- +定義可能な複合材料モデル
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- ・材料物性定義
- 弾性 / 熱弾性、粘弾性、超弾性、弾塑性/熱弾塑性、弾粘塑性、熱・電気伝導特性
- ・破断モデル
- ・材料物性定義
- +ミクロ構造の定義
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- ・フィラー形状
- 楕円体、円筒、プリズム、Curved sphero-cylinder、20面体、Discontinuous long fiber(テープ状繊維)、任意(CADモデルのインポート)、など
- ・定義可能なミクロ構造
- 体積・質量分率
- 繊維長(分布)
- 配向定義(固定、ランダム、配向テンソル)
- 凝集
- 相対/絶対厚さによる界面定義
- ・多層構造
- ・複数フィラーの設定
- ・ボイド
- ・連続繊維(UD、織構造、ブレーディング構造)
- ・フィラー形状
- +RVE荷重定義&エクスポート
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- ・単調変化、繰返し、ユーザ定義履歴
- ・多軸応力 / ひずみ定義
- ・熱荷重 / 荷重条件の定義
- ・熱伝導 / 電気伝導特性の予測
- ・パーコレーションの確認
- ・有限要素解析による荷重定義
- +エクスポート機能
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- ・CADフォーマット:Parasolid、STEP、IGES
- ・汎用FEMソフト用入力ファイル(メッシュ):Abaqus、ANSYS、LS-DYNA、Marc
- +Digimat-FE/SolverによるFEM解析
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- ・引張、圧縮、電気・熱伝導率計算、キュアリング
- ・境界条件の設定(Dirchlet、Mixed、Periodic、In-plane periodic)
- ・ポスト処理機能
- コンター表示、グラフ作成機能
- ・材料特性の自動計算機能(強度、伝導率)(Digimat-FE/Solver)
Digimat-FE の操作動画
- 関連情報
- 材料設計ソリューション
Digimat-MX

Digimat-MXは、材料データベース機能を備えたDigimat材料パラメーター同定のためのリバースエンジニアリング機能です。複合材料の材料試験結果からDigimatの計算に必要なマトリクスまたはインクルージョン単体の材料パラメーターを同定できます。また、Digimat-MX上位版のDigimat-MX+では、データ暗号化機能の利用が可能です。暗号化により具体的な材料パラメーターを開示することなくDigimat材料モデルを共有・使用でき、材料サプライヤとエンドユーザー間のセキュアなデータ交換を実現します。
Digimat-MXの主な機能
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- 材料データベース
- 材料メーカーやDigimat開発元から提供された実験データやDigimat材料モデルがあらかじめ登録されているため、すぐに解析を開始できます。ユーザーによる実験データ、材料モデルの追加登録・管理も可能です。
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- リバースエンジニアリング機能
- 複合材料の試験データから単一成分のDigimat用パラメーターの同定が可能です。単一材料の試験結果からのパラメーター同定も可能です。同定可能な材料モデルは、弾性体、粘弾性体、弾塑性体、弾粘塑性体、熱弾性体、熱弾塑性体や破壊クライテリアです。引張・圧縮試験の他、クリープ試験や疲労試験結果からの同定が可能です。
Digimat-MXの機能一覧
- +全て表示する
- -全て非表示にする
- +材料データベース
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- ・データ形式
- 実験データ(引張、圧縮など)/Digimat材料定義(単一材料、複合材料)
- ・試験条件の登録
- 温度、湿度、ひずみ速度、試験片角度
- ・ジェネリック材料(e-Xstreamより提供されるデータ)を使用可能
- PP、PA、POM、PEEK、エポキシ、など
- ・データ形式
- +材料パラメーター同定機能
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- ・単一材料の応答に基づいた材料パラメーター同定
- ・複数試験データを用いたパラメーター同定が可能
- +暗号化機能
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- ・機密保持データの暗号化が可能(Digimat-MX+のみ)
- ・暗号化材料データを秘匿状態にてDigimat-MF, Digimat to CAEからの利用が可能
- ・暗号化データの利用可能期間の設定が可能(Digimat-MX+のみ)
- +Digimat-MXと他のDigimatプロダクトのインターフェイス
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- ・Digimat-MF、Digimat-FE、Digimat-CAEからのデータ検索、読み込みが可能
- +その他のDigimat-MXツール
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- ・PDFフォーマットによる材料データシートの生成
- ・データベースのビジュアライズ機能
Digimat-MX 自動フィッティング機能の操作動画
Digimatのモジュール
- 構造解析の精度向上
- 材料試験の解析簡易化
- 樹脂3Dプリンティング
- ※Digimatの開発元はe-Xstream engineering社です。http://www.e-xstream.com/
- ※記載されている製品およびサービスの名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。