相分離したポリマー材料の非線形力学特性
SUSHIの平均場法などを用いて得られた相分離構造を有するポリマー材料に対して、Ansys LS-DYNAの非線形有限要素法を用いた変形解析を実施しました。相分離構造の違いが力学特性に与える影響を評価し、応力-ひずみ挙動の変化を確認しました。
解析・利用例のポイント
- 相分離構造が力学特性に及ぼす影響を評価
- Ansys LS-DYNAによる非線形解析を実施
- J-OCTAから非線形有限要素法ソフトにエクスポート可能
相分離構造の比較
意図的に作成した共連続構造と球分散構造、平均場法(SUSHI)によって得られた複雑な構造、の3つの相分離構造を示しています。赤い領域がエラストマー、それ以外が樹脂を表しています。これらは同一の体積分率で構成されていて、相分離構造の違いが力学特性に与える影響を評価します。

相分離構造の比較図
非線形有限要素法による変形計算
SUSHIの平均場法によって得られた相分離構造に対してメッシュを作成し、Ansys LS-DYNAを用いた変形計算の様子を示します。時間発展計算により、変形挙動を視覚的に確認することが可能です。

変形計算のスナップショット
応力-ひずみ曲線の評価
各構造における材料全体としての応力-ひずみ曲線を示します。相分離構造の違いによる力学応答の差異が明確に表れていいます。

応力-ひずみ曲線の比較