DPDによる溶媒蒸発シミュレーション
COGNACの散逸粒子動力学(DPD)を用いて、ポリマー2成分、溶媒、気相を表現しました。ポリマーと溶媒からなる薄膜から溶媒成分が気相領域に移動する蒸発現象を再現しました。蒸発に伴い、基板に平行から垂直な相分離構造が形成される過程を確認し、相互作用や濡れ性の影響が評価できることを示しました。
解析・利用例のポイント
- DPDによる蒸発を伴う相分離構造の評価
- 蒸発速度や濡れ性の影響評価
- 高分子薄膜の相分離を評価
蒸発時の相分離構造の形成過程
初期状態では溶媒により混合していたポリマー2成分が、蒸発に伴いまず基板に平行な相分離構造を形成し、最終的には基板に垂直な構造へと変化する様子が捉えられています。

溶媒蒸発によるポリマー薄膜中の相分離
参考文献
- Nihon Reoroji Gakkaishi, Vol.36, 93-98 https://www.jstage.jst.go.jp/article/rheology/36/2/36_2_93/_pdf
解析内容の詳細