GHz周波数領域における水の誘電分散(2)
全原子分子動力学法(Full-Atomistic MD)を用いて、GHz帯の外部電場を水に印加し、複素誘電率(実部・虚部)を評価しました。周期的な電場に対する分極の応答から位相の遅れを解析し、各周波数における誘電率を算出しました。この手法により、特定周波数での誘電特性を直接評価することが可能です。
解析・利用例のポイント
- 外部電場を利用した複素誘電率の評価
- 周波数依存性の解析が可能
- 手法の妥当性について検証済み
外部電場を利用した複素誘電率の評価
水分子モデルに対してZ軸方向に周期的な電場を印加する設定が示されています。このモデルを用いて、GHz領域での誘電応答を評価する準備が整えられています。
水のモデル
周波数依存性の解析が可能
周波数6.5GHzの電場に対する分極の応答が示されています。計算結果とフィッティング結果が重ねられ、分極の遅れが視覚的に確認できます。
周期電場に対する分極の応答
手法の妥当性について検証済み
複数の周波数における水の複素誘電率(実部・虚部)の評価結果が示されています。誘電緩和関数による評価と一致しており、手法の妥当性が確認されました。
水の誘電分散

