電池電極の成形プロセス(カレンダリング)
粒子法の一種である離散化要素法(DEM)を用いて、電池電極のカレンダリング工程における圧力分布と空隙率の変化を解析しました。成形条件が電極構造に与える影響を定量的に評価し、電池性能の最適化に向けたプロセス設計に貢献します。
解析・利用例のポイント
- 粒子法(DEM)による固体(粉体)層の圧縮伸長シミュレーション
- 空隙率の解析が可能
粒子法(DEM)による固体(粉体)層の圧縮伸長シミュレーション
J-OCTAのRVEモデラで作成された初期粒子構造を示しています。活物質とバインダーが異なる粒径でランダムに配置されており、実際の電極材料の構造を模擬しています。

J-OCTAのRVEモデラで計算した初期粒子構造
空隙率の解析が可能
伸長過程における上壁にかかる圧力と空隙率の関係を示したグラフです。VSOP-PSによる計算結果(青丸)は、先行研究の実験・計算結果と良好に一致しており、モデルの妥当性が確認されています。

伸長過程における上壁にかかる圧力と空隙率の関係