VSOP-PSによる繊維配向材のシミュレーション
粒子法エンジンVSOP-PSを用いて、繊維が配向した複合材料の熱伝導率を解析しました。繊維の配向方向によって熱伝導率が大きく異なることを確認し、Digimat-MFとの比較でも同様の傾向が得られました。
解析・利用例のポイント
- 粒子法による繊維配向構造作成と熱伝導率評価
- 繊維配向が与える影響の解析
粒子法による繊維配向構造作成と熱伝導率評価
粒子法を用いて作成した繊維配向構造のモデルです。マトリクス中に繊維を粒子として配置し、せん断流動を加えることで配向構造を形成しています。繊維は剛直性を持たせつつ、わずかに湾曲した形状を再現しています。

粒子法による繊維配向構造のモデル化
繊維配向が与える影響の解析
繊維が伝熱方向(0°)と垂直方向(90°)に配向した場合の熱伝導率の比較結果です。伝熱方向に配向した場合、熱伝導率は垂直方向の約3倍となり、配向の影響が顕著であることが示されています。

配向方向による熱伝導率の違い(VSOP-PS計算結果)