MDによる比誘電率の評価
全原子分子動力学(Full-Atomistic MD)計算により、水、オクタン、ベンゼン、メタノール、エタノールの比誘電率を評価しました。VSOPを用いて300K条件下で緩和後、双極子モーメントの時間揺らぎから比誘電率を算出しました。実験値との比較により、分子構造が誘電率に与える影響を明らかにしました。
解析・利用例のポイント
- 全原子MDによる誘電率評価
- 実験値との一致
- 分子構造の影響を評価
比誘電率の比較
MDにより推算された比誘電率と実験値の比較結果です。水やメタノールでは高い誘電率が得られ、ベンゼンやオクタンでは低い値となりました。分子の極性が誘電率に大きく影響することが示されました。

実験値との比較
参考文献
- N. Yoshii, S. Miura, S. Okazaki, Chem. Phys. Lett. 345 (2001) 195-200
- 理科年表 2005 丸善
- 化学便覧 2004 丸善
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