溶解度係数の算出
J-OCTAのsolubilityモジュールを用いて、ポリマー中へのガス分子の溶解度係数を評価しています。Excluded Volume Map Sampling(EVMS)法により過剰化学ポテンシャルを算出し、そこから溶解度係数を導出します。複数のポリマーと水に対するガス分子(N₂、O₂、CO₂、CH₄)の溶解度を計算し、実験値との良好な一致が確認されました。
解析・利用例のポイント
- 過剰化学ポテンシャルの値からJ-OCTA solubilityモジュールが溶解度計数を計算
- ポリマーへのガス溶解性の評価
- ガスバリア性・ガス透過性の評価
過剰化学ポテンシャルの値からJ-OCTA solubilityモジュールが溶解度計数を計算
ポリマー3種(PE、PS、PB)と水のモデルが示されています。各モデルに対して、ガス分子(N₂、O₂、CO₂、CH₄)の溶解度係数を計算するための構造が視覚的に示されています。

計算に用いたモデル
ポリマーへのガス溶解性の評価
計算された溶解度係数と実験値との比較が示されています。PSへの溶解度が高く、CO₂分子は他のガスよりも高い溶解度を示す傾向が確認されました。

計算された溶解度係数の実験値との比較
参考文献
- G. L. Deitrick,L.E.Scriven, and H.T.Davis, J. Chem. Phys., 90,2370 (1989)
- A. S. Michaels and H. J. Bixler, J. Polym. Sci., vol. 50, no. 154, pp. 393-412, 1961
- W. R. Vieth, P. M. Tam, and A. S. Michaels, J. Colloid Interface Sci., vol. 22, no. 4, pp. 360-370, 1966.
- Polymer Handbook
- R. Sander, Atmos. Chem. Phys., vol. 15, no. 8, pp. 4399-4981, 2015.
解析内容の詳細