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LS-DYNA陰解法トレーニングコース
非線形構造解析において時間方向の積分(時間による現象の進展)を計算する手法としては、大きく分けて陰解法と陽解法のふたつがあります。LS-DYNAは衝突・衝撃現象などの高速な過渡現象の解析に優位性をもつ陽解法を中心に発展してきましたが、1999年にリリースされたVer.950より陰解法ソルバーが実装され、適用範囲が広がってきました。力のつりあいを解く陰解法では静的な強度解析、スプリングバック解析などに優位性があります。
このトレーニングコースでは陰解法の基礎理論から始まり、陰解法、陽解法それぞれのメリット/デメリット、陰解法使用上の注意点などについて解説します。また収束問題に対する対処方法を通じて陰解法の理解を深め、さらに簡単な例題を用いて陰解法による解析の実習を行なっていただきます。LS-DYNA に実装された陰解法機能を使いこなすうえで非常に参考となる充実した内容となっています。
講師略歴
- Ala Tabiei教授
- (Dept. of Aerospace and Engineering Mechanics, University ofCincinnati, LSTCコンサルタント)
シンシナティ大学で航空工学及び機械工学のPh.Dを取得後、主に自動車、航空機業界および国立の研究機関などでコンサルタントとして多数のプロジェクトに参加。また研究者として陰解法/陽解法を用いた非線形多領域(multi physics)有限要素解析、衝突安全解析、衝撃解析、微小複合材変形/強度解析、材料モデルなどに関する多くの研究・開発を行なっている。現在は LSTC社にてLS-DYNA初級コース、アドバンスト衝撃コース、材料モデリング、陰解法他のトレーニングを担当しているほか、多くのユーザーサイトや研究機関などにおいてフリーコンサルタントとして活躍している。
開催概要
セミナー名称 | LS-DYNA陰解法トレーニングコース |
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開催日 | 2005年12月1日(木)〜12月2日(金) <2日間コース> |
開催場所 | 名古屋都市センター 名古屋市中区金山町一丁目1番1号 金山南ビル内 |
内容
- FEMのモデル化概論、陽解法と陰解法の選択指標
- LS-DYNAの現在の陰解法の機能(材料、要素、接触...)
- 非線形有限要素法における静的および動的解析の定式化
- 材料非線形
- 形状非線形
- 接触および境界非線形 - 非線形性と塑性に関する基礎事項
- モデル化の基礎および入力データの書式
- 線形・非線形静解析
- 線形・非線形動解析
- 応力初期化
- 陽解法/陰解法スイッチング、多段階解析
- 接触問題の陰解法による定式化
- 収束問題と安定性
- 一般的な材料(弾塑性体、ゴム)と陰解法の定式化
- 収束問題の理解と対処法(非収束状態の改善方法)
- スプリングバック問題
- 陰解法と陽解法の比較
本件に関するお問い合わせ
株式会社JSOL エンジニアリング事業部
セミナー事務局
- E-mail:hg-event@s1.jsol.co.jp