ARUP software 21.0リリースのお知らせ

このたび、最新バージョンARUP software 21.0を公開しました。

JavaScriptの機能強化と新しいPython APIの高度な自動化により、既存のプロセスとの結合を実現しました。

広範なプロトコルサポート、マルチウィンドウ環境、Ansys LS-DYNAへの直接ジョブ送信機能、荷重ケースの自動セットアップを簡単に行えるワークフローを導入しました。

最新のキーワードや高度な衝突・安全解析ツールなど、Ansys LS-DYNAを完全にサポートしています。
自動レポート生成とD3Viewerにより、設計・試作担当者とのコラボレーションを強化しました。

1. Python APIの高度な自動化: 新しいPython APIは、Ansys LS-DYNA環境と他のワークフロー連動に有効です。この新機能により、Ansys LS-DYNA環境による自動化がより身近になり、Pythonと組み合わせることで活用の可能性が拡がります。さらに、使いやすい後処理 API を含む JavaScript の機能強化を行い、一度に複数のスクリプトを実行するオプションを導入しました。

2. 作業効率の強化: ARUP software 21.0では自動評価ツール、新たなプロトコルに追加対応したワークフロー、荷重ケースの設定、モデルの構築と後処理の機能が実装されました。
中でも、Automotive Assessments WorkflowにはEuro NCAPの傷害値指標を含んだVirtual Far Side Protocolが実装されました。C-NCAPを含むアセスメントについても、今後対応する予定です。また結果を詳細に分析するための評価の自動セットアップ、VTCビデオと品質チェックをサポートしています。
PRIMERではシートベルトのスリップリング位置決めの完全自動化機能が実装されました。
D3PLOTでは多数のウィンドウ内においても複数のモデルを取り扱えるようにUIを更新し、アニメーションのパフォーマンスも向上しました。
REPORTERではDropboxとSharePoint/OneDriveのクラウド共有を実装、新しいダークテーマモード、ページとプレゼンターモードのカスタムズーム用のテキストフィールドを含むナビゲーションの機能を強化しました。

3. マルチフィジックス関連の機能拡張: さまざまなスケールのバッテリーモデルの設計をサポートする新しいユーザーインターフェースをもったセットアップツールなど、マルチフィジックス関連の機能が拡張されました。これにより、要件に合ったEMやバッテリーモデルを素早く構築することができるようになりました。
またその他の機能としては、スポット溶接メッシング機能の強化、NASTRANデータの変換機能強化、浮動小数点の保存精度向上が実装されました。

4. Ansys LS-DYNAのキーワード対応: ARUP software 21.0では最新のAnsys LS-DYNA R14にくわえ、R15開発版のキーワードに対応しています。

5. スピード、パフォーマンス、ユーザビリティの改善: ARUP software 21.0ではグラフィックス、読込／書出、チェック速度の向上により、大規模で複雑なモデルに対応することができます。
ラベルとリストのサイズ変更により、画面選択の利便性向上、CADの描画強化(IGAを含む)を実現しました。

6. Euro NCAP VTCへの対応: ARUP software 21.0では、Euro NCAP VTC Quality CriteriaツールとEuro NCAP VTC Videosツールにより、モデルが必要な基準を満たしているかを確認し、Ansys LS-DYNA to ISO-MMEツールでは結果データを必要な形式で出力することができるようになりました。
SimVTツールは、乗員および構造物の応答のコリレーション・結果分析の集約だけでなく、情報の詳細な分析に役立ちます。REPORTERのテンプレートはデータの処理を自動化することができ、画像や動画、グラフ、スコアを作成、さまざまな形式で出力することでデータ管理プロセスとの連携に役立ちます。
また、HBMサポートの拡張と結果の視覚化、フードやドアの開閉のためのJavaScriptメニューの実装、歩行者マークアップツールでの新しいプロトコルに対応しました。