雑誌掲載記事
第8節 シミュレーションによるエポキシ樹脂の硬化反応解析
株式会社JSOL 吉川 信一郎
技術情報協会 「エポキシ樹脂の配合設計と高機能化」掲載
目次
- 第3章 エポキシ樹脂の評価法
- 第8節 シミュレーションによるエポキシ樹脂の硬化反応解析
- 1. はじめに
- 2. 全原子分子動力学法によるエポキシ樹脂の硬化反応シミュレーション
- 2.1 全原子分子動力学法について
- 2.2 反応モデリング
- 2.3 反応解析事例
- 3. 粗視化分子動力学法によるエポキシ樹脂の硬化反応シミュレーション
- 3.1 粗視化分子動力学法について
- 3.2 反応モデリング
- 3.3 反応解析事例
- 4. 第一原理計算による化学反応の活性化エネルギー計算
- 4.1 第一原理計算について
- 4.2 反応モデリング
- 4.3 反応解析事例
はじめに
エポキシ樹脂は,単体のエポキシ樹脂と硬化(架橋)剤であるアミン化合物が硬化反応を起こして3次元ネットワーク構造を形成することにより,化学的に安定な性質を得る。この硬化反応では,エポキシ樹脂のエポキシ基とアミンの活性水素が反応して化学結合を形成する。このような化学反応をシミュレーションする場合,分子動力学シミュレーションが一般的に用いられる。分子動力学シミュレーションとは,原子に作用する力を計算し,原子分子の速度,位置を更新することにより,原子分子の運動を計算する方法である。ここで述べた分子動力学法には,個々の原子を粒子でモデル化し,その粒子の運動を計算する全原子分子動力学法と,複数の原子をまとめた粗視化粒子としてモデル化する粗視化分子動力学法がある。本節では,代表的な分子シミュレーション手法であるこれらの分子動力学法を用いた硬化反応シミュレーションについて解説する。さらに反応シミュレーションのパラメータの一つである活性化エネルギーを第一原理計算により求める事例についても紹介する。
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