
CAE Technical Library CAEブログ - CAE技術情報ライブラリ
2011.02.01
Livermore Software Technology Corporation(以下LSTC)に駐在中の株式会社JSOL 清水徹より現地での様子をご紹介いたします。
駐在報告
リバモア市にあるLSTC本社へ赴任し5ヶ月が経ちました。リバモア市は米国サンフランシスコから東へ約70kmの位置にあり、夏は湿度が低く冬は比較的暖かく、非常に過ごしやすい気候です。郊外に広がるワイン畑や牛を飼育する牧場などが有名で、自然が多くのどかな風景が印象に残る街です。住宅街でよくリスを見かけます。心が和む瞬間です。


ご存知の通りLS-DYNAはここLSTC本社で開発されています。
「LSTC社 Hallquist氏の講演資料(和訳)公開のご案内」で紹介されているように現在進行中の開発項目は多岐に渡り、LSTC社では50人を超えるエンジニアが開発に携わっています。
Version980から実装される電磁場解析ソルバーや、非圧縮性・圧縮性の流体解析ソルバーも、構造や熱解析など既存機能と連携を取りながら開発が進められています。私は日本のお客様からの声を伝える立場として、また優れた機能をお客様に伝える立場として、その開発に関わります。
次期Version980非圧縮性流体解析ソルバーによる解析事例
LSTC社内の職場雰囲気については、2010年1月の「LSTC社 駐在報告」でも紹介されていますが、エンジニア同士はお互いの部屋を訪れたり、喫茶スペースに集まったりして、コミュニケーションをとっています。
LSTC本社へは社外からも色々な方が訪れます。Len SchwerさんやPaul Du Boisさんなどコンサルタント、大学や研究機関、弊社など各国代理店、初級から上級まで取り揃えられたトレーニングセミナーへの参加者。アメリカ国内、海外から集まり活発に情報交換しています。
普段はコンピュータの前にいるエンジニアも息抜きの時間を楽しむことがあります。10人くらい集まってソフトボールをすることもありました。参加者は欧州やアジア系の方が大半で、ルールを知らない方が多かったですが、普段と異なる一面を知ることができ、楽しいひとときでした。


LSTC社付近にある公園(野球場)
駐在生活
幼い子を連れての海外生活は何かと不安があるものですが、赴任直後に早速4歳の娘が胃腸風邪にかかり、小児科に行くことになりました。
完治するまでに少し時間がかかりましたが、担当の医師が心配して電話で病状の確認をしてくれるなど、真摯に対応してもらい、赴任前から心配していた子連れ生活への不安が解消されました。また、日本から来たばかりであることを知り、その医師が近くに住む日本人を紹介してくれました。
リバモア市周辺にはあまり日本人はいないと思い込んでいましたが、この子供の病気が、多くの日本人(約40名?)と知り合うきっかけになりました。非常に行動力のある方が多く、慣れない土地での生活を力強くサポートしてもらうことがありました。