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日本機械学会主催講習会
「機械設計のための非線形有限要素法入門」
講演報告

カテゴリー
: セミナー・イベント
関連製品
LS-DYNA

2019年9月に日本機械学会主催の講演会「機械設計のための非線形有限要素法入門」が開催されました。本講習会にて、JSOL が「動的解析(2)〜過渡応答解析(陽解法と陰解法)」の講師を担当いたしました。今回の CAE ブログでは、本章の内容や当日の様子をご紹介いたします。

本講習会は、非線形有限要素法を“使う”ことに焦点を置いた講習会となっています。この非線形有限要素法は、「CAE」という形で設計業務において欠かせないツールの1つとなりました。また、設計者が CAE に汎用ソフトウェアを利用する場面も増えてきています。汎用ソフトウェアを利用した場合の一番の課題は、結果の妥当性についての確認です。出力された結果が本当に妥当なのかをソフトウェアは判断できません。また、一般的な汎用ソフトウェアベンダーは計算結果の妥当性検証までをサポート対象としていないのが現状です。従いまして、結果の品質およびユーザー自身の検証力向上が必要となっています。日本機械学会では、そのような素養を養っていただくため講習会を毎年開催しています。

講習会の内容は幾何学的非線形、超弾性、粘弾性、弾塑性、接触摩擦、動的解析と多岐にわたっており、JSOL は動的解析を担当いたしました。過渡応答解析(陽解法と陰解法)という題目で講演を行っていますが、このような題目での講演をしている理由として、動的陽解法の適用範囲の大幅な拡大が背景にあります。実は動的陽解法を題材としたセミナー・講習会は多くありません。そのため、ユーザーは原理や注意点などを学習する機会がなく、十分に理解しないままに動的陽解法を使った結果として思ってもいない落とし穴にはまってしまうことも少なくないというのが実情です。こういった課題に対応するため、講習会では動的陰解法と動的陽解法の原理の違いと使用上のポイントについて、汎用構造解析ソフト「LS-DYNA」の解析事例を交えながら説明をしています。

図は、動的な解析を理解いただくために講習会の中で紹介するものです。LS-DYNA による動解析でホチキスの針の解析を行ったこの例で、動解析におけるエネルギーの考え方などを説明しました。講習会前半にて、静解析により同じ問題を解いています。私が担当した動解析(2)では、問題を動的にすることによりどのような現象が出てくるか、どのようなポイントを見るべきかを、アニメーションやグラフを使いながら説明いたしました。当日は20名様程度の方にご参加いただき、講習会後にご質問をいただくなど、動的解析(特に陽解法)に対する興味の高さがうかがえました。

ホチキス芯の曲げ解析 ホチキス芯の曲げ解析

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