衝突解析ではプレス成形材の初期条件である板厚と塑性ひずみを考慮し、さらなる精度向上を目指しています。プレス成形解析と衝突解析ではそれぞれの目的に応じたFEMメッシュが作成されるため、R部分のモデル化やメッシュサイズの違いなどから、プレス成形シミュレーションの結果を衝突モデルにマッピングして利用する方法が一般的です。一方でこの方法では、設計変更の際に、解析モデルの変更や再度シミュレーションを行う時間が必要なため、迅速に対応することはできません。HYCRASHは衝突モデルそのものを利用して、Ansys LS-DYNA 初期条件を自動生成することでこの課題を解決しました。
必要な入力データは衝突用解析モデルのみ。プレス成形材のパート番号を指定するだけで、HYCRASHがそれら全てのパートに対して成形解析を実施し、新たな衝突モデルデータを完全自動生成します。作成された衝突モデルデータには成形解析結果である板厚や塑性ひずみが初期条件として設定されているため、精度の良い衝突解析を行うことができます。
また、HYCRASHを用いることにより、プレス成形解析を衝突モデルへのマッピングする従来の方法に対して以下のメリットがあります。
・製品形状があれば計算できる:型情報やホルダー圧などの成形条件不要
・高度なノウハウが不要:プレス成形シミュレーション用の高度なノウハウ不要
・計算時間が早い:数分~数十分程度で計算
株式会社JSOL
大規模衝突解析用モデルを想定した実用的な機能を多数搭載