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J-OCTA の RVEシミュレーション

複合材料のミクロ(メソ)構造のモデリングや有限要素法解析に関連する機能のご紹介

複合材料などの不均一材料の物性を予測する手法の一つにRVE(Representative Volume Element、代表体積要素)法があります。RVEとは、マクロな材料特性を表現可能な最小単位の構造を切り出した構造で、現物の CT画像から再現したり、シミュレーションソフト・モデリングソフトを用いて仮想的な構造を作成します。

RVE による解析の対象は、空間スケールで主に 100ナノメートル(材料によっては数10ナノメートル)から 100マイクロメートル程度までの、微粒子や繊維の分散構造・配向構造をもつ材料です。計算手法は連続体モデルに基づいた有限要素法や有限差分法、粒子法などが用いられます。

J-OCTA では、

  • ・フィラー形状、体積分率を指定して仮想的な RVE を作成するための「RVEモデラ」
  • ・J-OCTA の他モジュールで作成したミクロ構造のメッシュの作成および Ansys LS-DYNA インプットファイル作成・実行を支援する「Ansys LS-DYNAとの連携機能」

の2つのRVEシミュレーション機能をご用意しております。

RVEモデラ

図1. 作成されたフィラー分散構造の例

J-OCTA の RVEモデラでは、複雑な形状のフィラーの配置や高充填モデルの作成、フィラー間の相互作用を考慮したモデルの作成などが可能な点が特長です。フィラー形状、体積分率、組み合わせなどを変えた様々な構造を作成して解析を行う数値実験により、複合材料の設計を支援します。

RVEモデラは、VSOP-PS(粒子法を用いた材料プロセスシミュレーションのためのエンジン)のためのモデル作成にご利用いただける他、作成したモデルをメッシュデータとして出力し、MUFFINDigimat-FEAnsys LS-DYNA などの有限要素法や有限差分法ソフトウェアに渡すことができます。

図1. フィラー間相互作用を考慮したモデル作成の例
図1. フィラー間相互作用を考慮したモデル作成の例

図2. 配置可能なフィラー形状の例 図2. 配置可能なフィラー形状の例

図3. RVEモデラで作成したフィラー充填樹脂モデル(左)とVSOP-PS(粒子法)による熱伝導解析結果(右)図3. RVEモデラで作成したフィラー充填樹脂モデル(左)とVSOP-PS(粒子法)による熱伝導解析結果(右)

Ansys LS-DYNA との連携機能

Ansys LS-DYNA との連携機能は、SUSHI(SCF)や DPD の計算結果の相分離構造やRVEモデラで構築したモデルを元にボクセルメッシュを出力し、材料設定や計算条件を付与した上で Ansys LS-DYNA をダイレクトに実行する機能です。

Ansys LS-DYNA は多くの材料モデルや機能が搭載され、様々な現象を解析するのに有用なツールですが、多機能である反面、この分野の解析初心者の方が取り組むにはハードルが高く感じる側面がありました。Ansys LS-DYNA との連携機能では、RVE解析に必要な設定項目のみを抽出しており、初心者の方でも簡単に解析の設定・実行が可能です。

Ansys LS-DYNAと連携するメリットとして、大変形計算が可能な点、塑性や破壊を伴う非線形構造解析に対応している点があげられます。

図4. SUSHI 3次元密度分布からボクセルメッシュを出力 図4. SUSHI 3次元密度分布からボクセルメッシュを出力

図5. J-OCTA LS-DYNAモデラの設定画面(一例)図5. J-OCTA LS-DYNAモデラの設定画面(一例)

JSOLの他プロダクトも含めたRVEソリューションについては以下の記事をご参照ください。

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