【解析事例】繊維強化部材の非線形強度解析
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繊維配向分布と繊維長分布を考慮することで
高精度な解析が可能に
繊維強化樹脂による構造部材の強度解析の事例です。
材料はガラス繊維35%を含むポリアミドです。繊維のアスペクト比は平均値は25ですが、実際には製品中の繊維がすべて同じ長さではなく、スクリュー中、成形中に切断が生じることにより、長さには分布が現れます。
Digimatでは、繊維長を分布として設定することができ、こちらの事例では、この機能を活用しています。
基材 | ファイバー | |
---|---|---|
材料 | ポリアミド | ガラス |
ヤング率[GPa] | 2.75 | 72 |
ボアソン比 | 0.37 | 0.22 |
降伏応力[Mpa] | 40 | - |
硬化則 | 指数則+線形則 | - |
硬化係数[Mpa] | 36.7 | - |
硬化指数 | 320 | - |
線形硬化係数[Mpa] | 30 | - |
密度[kg/m³] | 1.13E+03 | 2.47e+03 |
質量分率[%] | - | 35 |
アスペクト比 | - | 25、ファイバー長分布あり |
ファイバー配向方向 | - | Moldflow(DSM) |
表1.材料定義
構造解析は、Digimatと連携しない解析、Digimatと連携した線形解析、非線形解析の3つを比較しています。
まずDigimatを用いず、FEMソルバーのみで行った解析では、反力が大きく異なっていました。Digimatと連携することによって大きく改善しましたが、線形解析では不十分です。材料モデルを弾塑性体とすることで、実験値との誤差2.4%と非常に高精度な解析となりました(表2)。
実測値 | FEMソルバーのみ | Digimatと連携した弾塑性解析 |
---|---|---|
6833[N] | 10520[N] (誤差:+52%) | 6720[N] (誤差: -2.4% ) |
表2.反力の実測値との比較
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