[解析事例] 短繊維強化材を用いた自動車部品の剛性解析
- 事例カテゴリ
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- 構造解析
- 使用モジュール
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- Digimat-MAP/CAE、LS-DYNA
- 事例提供
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- Volvo Car Corporation, Dynamore Nordic

繊維配向分布の考慮による剛性や破断予測精度の向上
スウェーデンの自動車メーカーVolvo社による、流動解析と構造解析の連携解析事例をご紹介いたします。
対象部品
- - XC90向けFront End Carrier
- - PA6 + GF30%(短繊維)
- - 試験条件:準静的負荷 (3点曲げ)
解析内容
解析に用いる材料は、試験結果からパラメータ同定を行いました。
流動解析(Moldflow)にて得られた繊維配向をDigimat-MAPにより、構造解析メッシュへマッピングを行い、3点曲げ試験(対称・非対称)を行った結果を示します。
解析結果
既存の材料モデルの結果はグラフに掲載されておりませんが、どちらの条件でもDigimatを用いて繊維配向を考慮することにより精度の良い結果を得ることができました。
Case1(Symmetric)条件では、実験結果と構造解析結果でForce-Displacementカーブはよく合い、破断のタイミングも合っていました。
Case2(Asymmetric)条件では、剛性は一致しており、また等方性材料を用いた場合に比べると破断のタイミングも試験結果に近付いたものの、まだ試験結果とは乖離があります。
この解析結果から、Digimatを使うことで既存の材料モデルを用いて解析を行った場合よりも精度が良くなることが確認できました。
今後、材料モデルの検討(Digimat材料のパラメータ決定に使用する試験データを増やしたり、破断設定の再検討など)を重ね、より精度向上を目指すとのことです。
事例一覧
- 材料設計
- 構造解析
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- バッテリーハウジングの落下解析
- 繊維配向を考慮した疲労解析
- 3Dプリンタ成形品の破壊予測とデザイン最適化
- 可変バルブ機構の構造解析
- ラジエーター冷却タンク結合ピンの強度解析
- 圧力容器の材料変更による設計検討
- 樹脂積層造形インテークマニホールドの強度解析
- 短繊維強化材を用いた自動車部品の剛性解析
- 繊維配向分布/繊維長分布/繊維密度分布を考慮した衝撃解析
- 携帯電話の落下解析
- 射出成形のゲート位置による配向を反映した衝撃解析
- 積層角度を考慮したCFRPプレス事例
- 繊維強化部材の非線形強度解析
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- Bピラー下部の衝撃解析
- 多機能シートパンの剛性・破断予測
- サンルーフのベアリングにかかる荷重応答
- エンジンマウントの軽量化
- 繊維配向を考慮した熱ひずみ解析
- 長繊維強化樹脂を用いたバルクヘッドの剛性解析
- ※Digimatの開発元はe-Xstream engineering社です。http://www.e-xstream.com/
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