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[解析事例] 高分子-固体界面の剥離

全原子MD
力学・粘性・粘弾性
界面・相分離・粒子分散性
マテリアルサイエンス

ミクロスケールでの界面破壊現象

目的と手法

アモルファスのポリエチレン(PE)とグラファイト壁との界面剥離の計算を全原子分子動力学(Full-atomistic MD)により行いました。
PEとグラファイト壁の界面モデルはJ-OCTAのシステムモデラを使用して作成しました。図1にシステムモデラの画面とモデルの概要を示します。なお、炭素を白で、水素を青で描画しています。また、XとY方向は周期境界としました。Z方向は緩和計算時は反射境界とし、緩和後は上部の原子を固定して境界条件なしでグラファイト壁を下方へ移動させる計算を行いました。なお温度は100Kとし、ガラス状態のPEを表現しています。また、壁の移動は非常に速い速度ではありますが25m/sとしました。

PEとグラファイト壁の界面モデル 図1. PEとグラファイト壁の界面モデル

解析結果

図2に剥離過程の各段階における描画、図3に壁表面の垂直方向の応力を壁の変位に対してプロットしたグラフを示します。グラフ中の数字が描画の番号に対応しています。
初期状態(1)から壁の移動により応力は増加し、(2)において最大応力となった後、応力は急激に低下し、ボイドが発生します(3)。その後、壁の移動と共に剥離が進行します(4)〜(6)。

剥離過程における壁にかかる応力の変化 図2. 剥離過程における壁にかかる応力の変化(描画)

剥離過程における壁にかかる応力の変化 図3. 剥離過程における壁にかかる応力の変化(グラフ)

  • ●参考文献
  • [1] A. P. Awasthi, D. C. Langoudas and D. C. Hammerand, Modelling Simul. Mater. Sci. Eng. 17 (2009) 015002

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