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[解析事例]VSOP-PSによる繊維構造への樹脂含浸プロセス計算

連続体モデル
その他の特性
マテリアルサイエンス

粒子法を用いたプロセスシミュレーション

目的と手法

炭素繊維強化プラスティック(CFRP)、熱可塑性炭素繊維強化プラスティック(CFRTP)は高い強度と軽さを有し、航空機や自動車の部品、コンクリート補強材などに用いられます。一方、これらの材料の樹脂含浸成形プロセスにおいて、空隙が残留することにより強度に影響を与えるという課題があります。本事例では、繊維構造への樹脂含浸プロセスにおける空隙形成計算の事例をご紹介します。

J-OCTAのエンジンの一つであるVSOP-PSは、粒子法(MPS=Moving Particle Simulation(or Semi-Implicit method)を用いてNavie-Stokes方程式を解きます。他の手法と比べて、この手法は自由表面の取り扱いがしやすいメリットがあります。モデルは図1 のように繊維と樹脂で構成し、各々粒子で作成します。繊維は粒子を結合させ位置を拘束させます。樹脂は x方向へ圧力をかけて繊維へ浸透させます。計算は 3次元で境界条件は各方向周期境界です。

図1. 樹脂浸透モデル図1. 樹脂浸透モデル

結果

図2 は図1 でモデル化した樹脂と繊維の浸透計算におけて、繊維と樹脂の界面張力を変えた場合の繊維間の空隙形成の違いを示しています。左図は界面張力が強い場合で、繊維間は樹脂が密に分布します。一方右図は界面張力が弱い場合で、繊維間に空隙が形成されます。計算時間は30分-2時間程度です(粒子数約5000)。
VSOP-PSを用いた樹脂流動計算により繊維内の空隙形成評価が可能です。ご興味がございましたら、ご連絡ください。

図2. 繊維と樹脂の界面張力を変えた場合の繊維間の空隙形成の違い図2. 繊維と樹脂の界面張力を変えた場合の繊維間の空隙形成の違い

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