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[解析事例] フィラー充填ゴムの繰り返し伸長

粗視化MD
力学・粘性・粘弾性
界面・相分離・粒子分散性
マテリアルサイエンス
事例提供
横浜ゴム株式会社

フィラー充填ゴムの繰り返し伸長

目的と手法

フィラー充填ゴムの分散構造とマクロの力学特性の関係を評価し力学挙動発現のメカニズムを解析するため、ビーズスプリングモデル(Kremer-Grestモデル)により分散構造および凝集構造を作成し、粗視化分子動力学計算を行った。計算にはVSOPを用いた。

図1. 計算モデル(左)分散、(右)凝集 図1. 計算モデル(左)分散、(右)凝集

解析結果

実験で観察されたようなモルフォロジーによる力学応答の差を粗視化分子動力学シミュレーションでも再現することができた。シミュレーション結果を分析することで、1サイクル目と2サイクル目のフィラーの応力の差異がマクロな力学応答に主に影響を与えていることが分かった(図2)。また、フィラーの応力はモルフォロジーに依存している可能性があることが分かった。

さらに、ポリマーの力学応答においても応力軟化やヒステリシスが確認できた。これについて考察するため、引張・除荷時のフィラー間のポリマーの状態を確認した(図3)。1回目の除荷後、一度折りたたまれたポリマーは伸び切りにくいことが推測でき、この現象が軟化につながっていることが考えられる。

図2. 【結果】Stress-Strainカーブ 図2. 【結果】Stress-Strainカーブ

図3. フィラー間のポリマー経路(代表的なものを抽出) 図3. フィラー間のポリマー経路(代表的なものを抽出)

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