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[解析事例] ナノトライボロジー(アブレシブ摩耗、ナノ加工)

全原子MD
力学・粘性・粘弾性
界面・相分離・粒子分散性
マテリアルサイエンス

全原子MDを用いたナノスケールの摩擦・摩耗・加工

ナノスケールでの摩擦、摩耗、加工など、ナノトライボロジーに関する分野への分子シミュレーションの適用が進んできています[1]。マクロスケールで観測される現象では、マイクロメートルスケールでの凹凸、スティックスリップなどの現象を考慮する必要があります。一方で、原子間相互作用が及ぼす影響については、ナノスケールにおいては顕著となります。

図1では文献[2,3,4]を参考に、ナノスケールでのアブレシブ摩耗、ナノ加工に関するシミュレーションをデモンストレーション的に実施したものです。J-OCTAを用いてモデリングした構造を用いて、分子動力学計算を実施しています。サファイア(アルミナ単結晶)と鉄の間のポテンシャル推算にはSIESTAを用いたDFT計算を適用しており、鉄内部についてはEAMポテンシャルを適用しました。鉄表面に押し付けられたサファイアが貫入して、鉄表面を削り取っていく様子が分かります(アブレシブ摩耗)。

当然ながら、分子動力学で扱える空間スケールと時間スケールを考慮すると、限定的な議論となります(10nm : 表層に限られ実物の構造がどうなっているかわからないことも多い。10-100nsec : 実際よりも高速な変形)[5]が、水平/垂直の力を評価することでナノスケールにおける摩擦係数を評価したり、ナノ加工の分野では、シリコンなど半導体材料のナノ加工への適用が期待されます(CMP(Chemical Mechanical Polishing)など )。このような計算にご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

図1. サファイアによる鉄表面のナノスケールでの研削プロセス(左)初期段階、(右)領域中域まで進行図1. サファイアによる鉄表面のナノスケールでの研削プロセス
(左)初期段階、(右)領域中域まで進行

*参考文献

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